- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県
- 広報紙名 : ちば県民だより 令和7年4月号
■124 シリーズ「発酵県ちば」(1)
発酵ってなんだろう?
大阪・関西万博
千葉県ブース
テーマ:発酵
8/27(水)〜30(土)出展予定
豊かな自然環境があり、農畜産業や醸造業が発展してきた歴史を持つ千葉県では、さまざまな発酵の文化や産業が根付いています。今回から5回にわたり、「発酵県ちば」の魅力をご紹介します。
◇そもそも「発酵」って何?
カビや酵母、細菌などの微生物の働きにより、食品などの性質が変化し、人間にとって有益な物質ができることを「発酵」といいます。(有益でない場合は「腐敗」)
食品を発酵させることには、次のようなメリットがあります。
・有益な微生物が増えて腐敗微生物が抑えられることで、保存性が上がる
・味や香りが良くなる
・栄養価が高くなる
◇私たちの暮らしに身近な発酵
発酵食品といえば何が思い浮かびますか?納豆、ヨーグルト、チーズや、しょうゆ・酢・みそなどの調味料、日本酒・ビール・ワインなどの酒類が代表的でしょうか。パンは発酵によって発生する炭酸ガスで膨らみます。かつお節には、発酵によって風味が増す「枯節(かれぶし)(本枯節)」という種類があります。意外なところでは、チョコレートやナタデココも、発酵を利用して作られています。
食品以外の分野でも、発酵=微生物の有用な働きが生かされています。例えば医薬品や、洗剤などの生活用品、伝統的な藍染めなど。さらに、汚水の浄化やバイオマスエネルギーなどの環境分野でも微生物の力が役立てられています。
発酵は古くから暮らしに根付き、未来の課題解決にも貢献できる、身近で可能性に満ちた現象なのです。
(監修…県立中央博物館)