- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県千葉市中央区
- 広報紙名 : ちば市政だより 中央区版 令和6年12月号
■逸見 享(へんみ たかし)
《海村風景》木版多色摺 昭和6年(1931) 千葉市美術館蔵
12月の常設展示室より、逸見享(1895-1944)の作品をご紹介します。逸見は和歌山市の生まれ。上京して、現在のライオン株式会社の広告部・意匠部員として働くなかで田中恭吉の遺作にふれ、感銘を受けて木版画を始めました。雰囲気のある風景画を武器に、日本の創作版画界における中心的な作家として活躍しました。本作は、今も存続する日本版画協会の記念すべき第1回展に出品された作品。逸見は房総の海にも多く取材していますが、なまこ壁のある建物群から、西伊豆あたりを想像させます。素朴な描写ながら彫り跡は鮮やかで、また空と海を彩る爽快な青が印象的な、木版画らしい佳品です。
(常設展示室にて12月3日(火曜日)から1月5日(日曜日)まで展示・12月29日(日曜日)から1月3日(金曜日)休館)