文化 [特集]守り継がれる戦争遺跡

■守り継がれる戦争遺跡を巡る
今年は昭和20年に終戦を迎えた戦争から80年です。
この夏は、市内に今も守り継がれている戦争遺跡を巡り、平和に想いを馳せてみませんか。

(1)赤山地下壕跡
赤山地下壕跡は合計した長さが約1.6km(公開しているのは約250m)と、全国的に見ても大きな壕です。館山海軍航空隊の防空壕で、治療施設や発電所が備わっていました。素掘りで掘られたため内部につるはしの後が残っています。終戦まで掘り続けられた地下壕です。
房総半島南部の丘陵は「新生代第三紀」という年代の凝灰岩質の砂岩や泥岩などやわらかい地層が重なり合い形成されています。公開されている通路の中には断層を観察できる箇所もあります。

掩体壕(えんたいごう)は館山海軍航空隊や洲ノ埼海軍航空隊の航空機の格納庫です。天然の岩盤を利用し、分厚いコンクリートでつくられました。60個の掩体壕がつくられたとされますが、現在は宮城と香の2箇所のみが残っています。
私有地のため、マナーを守って見学してください。

開壕時間:9:30~16:00 受付15:30まで
休壕日:第3火曜日、年末年始
入壕料:一般200円、小中高生100円
駐車場:乗用車38台程度

問合せ:豊津ホール
【電話】24-1911

(2)洲ノ埼海軍航空隊 記念碑
航空兵器整備学生や練習生を教育するために開設された洲ノ埼海軍航空隊の校舎跡地には、現在、国立海上技術学校が建っている。
場所:大賀
駐車場:なし

(3)第59震洋隊滑り台跡
特攻兵器・水上特攻艇「震洋」の搬出路跡。
「第59震洋隊真鍋部隊」は終戦間際の昭和20年7月14日に配置された。
場所:波左間
駐車場:なし

(4)館山・洲ノ埼海軍航空隊 高ノ島神社手水石と兵器整備予備学生慰霊碑
高ノ島神社(鷹之島弁天閣)の社殿前にある飛行機の模様が入った手水石は、館山海軍航空隊が寄贈したもの。
境内には、洲ノ埼海軍航空隊兵器整備予備学生の慰霊碑がある。
場所:高ノ島神社
駐車場:なし
※沖ノ島護岸から500m程度

(5)館山海軍砲術学校跡地 平和祈念の塔
かつて学校があったことを示すために開校50周年の平成3年に建てられた、砲身をかたどった記念碑。
場所:佐野
駐車場:なし

(6)館山海軍砲術学校 第三期兵科予備学生 戦没者慰霊碑
予備学生229名の戦没者の名が記された慰霊碑。隣りには「海軍落下傘部隊慰霊碑」も建立している。
場所:安房神社境内
駐車場:あり

■戦後80年企画展「東京湾要塞と館山」
市立博物館本館で開催
期間:8/2(土)~10/19(日)
※月曜休館(祝日の場合は開館し翌日休館)
観覧料:市民料金一般200円、小中高生100円

▽展示解説会
日時:8/2(土)、9/7(日)13:30~14:30
費用:無料(観覧料が必要です)
※事前申込不要

問合せ:博物館
【電話】23-5212

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