- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県佐倉市
- 広報紙名 : こうほう佐倉 2025年4月1日号(1450号)
■知っていますか?いろいろな性のあり方~性の4要素とLGBTQ+~
LGBTQ+当事者の割合は、調査により異なりますが、3~10%と言われており、10%というのは左利きの人やAB型の人の割合と同じです。一方で、「身近にLGBTQ+当事者はいない」という人は、80~90%という調査結果があります。
偏見や差別を恐れて、自身の性について話す人が少ないことが考えられます。
◆性を構成する4つの要素
「性(セクシュアリティ)」は主に4つの要素で成り立っています。その組み合わせは多様で、「性はグラデーション」「性のあり方は人の数だけある」とも言われています。
一人ひとり違うことを理解し、お互いを尊重することが大切です。
・こころの性(性自認)
・表現する性(服装、しぐさ、言葉遣いなど)
・好きになる性(性的指向)
・からだの性(生物学的な性)
◆LGBTQ+ エルジービーティーキュープラス
▽Lesbian レズビアン
女性同性愛者
▽Gay ゲイ
男性同性愛者
▽Bisexual バイセクシュアル
両性愛者
▽Transgender トランスジェンダ-
「からだの性」と「こころの性」が一致しない人
▽Q
・Questioning クエスチョニング
性自認や性的指向が定まっていない・定めない・わからない人
・Queer クィア
性的少数者を包括する言葉
▽+ プラス
性は多様であり、LGBTQ以外にもたくさんの性のあり方があることを示す言葉
◆LGBTQ+当事者は、こんなときに困っています!
・就職活動の際、結婚などの話題から性的指向や性自認をカミングアウトしたところ、面接を打ち切られた。
・「人と違う」ということが、親に対して申し訳なく思ってしまう。また、「男は男らしく」といった家族の何気ない言葉に、LGBTQ+当事者への偏見を感じ、打ち明けられない。
・「嫌われてしまうのでは?」という不安から、親しい友人にも相談ができない。
◆あなたの言葉が、誰かを傷つけないために。
何気ない言葉や意識の違いから、気付かないうちに誰かを傷つけているかもしれません。日常の場面を振り返って考えてみましょう。
・「ホモ」「レズ」「オネエ」などの言葉を気軽に使っていませんか?これらは差別的な言葉です。冗談のつもりでも、あなたの周りの人を傷つけているかもしれません。
・「男/女っぽい」「男/女なんだから~」という発言をしていませんか?「性」で何かを決めつけず、一人ひとりの個性を尊重しましょう。
・異性愛や結婚、出産を前提とした話をしていませんか?それぞれの事情で、「話したくない」「答えづらい」と思う人もいることを意識しましょう。
◆カミングアウトとアウティング
カミングアウト:本人が、自分の意志で性的指向や性自認などを他の人に話すこと。
アウティング:本人の了承を得ずに、性的指向や性自認などを第三者(家族を含む)に伝えてしまうこと。
▽カミングアウトを受けたら…
「身近にLGBTQ+当事者はいない」と思っている人が多く、初めてカミングアウトを受けた場合、驚くかもしれません。しかし、否定的なことを言うのではなく、打ち明けてくれた相手の気持ちを考えて話を聞いてみましょう。
また、本人の了承を得ずに、他の人に話したり、SNSに書き込むことは、重大な人権侵害です。絶対にやめましょう。
■すべての人にとって「希望する生き方ができるまち」を目指しています
自治人権推進課 橋本 主任主事
私たちは、一人ひとりに人生があり、大切なものがあります。それは、LGBTQ+当事者のかたも、そうでないかたも同じです。しかし、ほんの少しの違いから、偏見や差別が生じ、傷ついたり、声を上げられなかったりするかたがいます。
市では、これまでにも、性の多様性に関する職員研修や市民向け講座などを行い、理解促進に取り組んできました。今回始まる「佐倉市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」を通して、すべての人にとって「希望する生き方ができるまち」の実現を目指していきます。
市民の皆さん、事業者の皆さんも、温かい気持ちで、ご理解、ご協力をお願いします。
問合せ:自治人権推進課
【電話】484-1948