くらし 長柄町の小学校の今後のあり方について

令和6年8月30日に長柄町小学校のあり方検討委員会に諮問した、「長柄町小学校のあり方に関する基本的な考え方」について、令和7年2月13日、町長に答申書が提出されました。答申書の内容は以下のとおりです。

■長柄町小学校のあり方に関する基本的な考え方について(答申)
長柄町小学校の今後のあり方について、本格協議に向けた事前準備をするため、町の要請を受けて、令和3年12月に長柄町小学校のあり方検討委員会を立ち上げ、地域や保護者、子ども等を対象にアンケート調査を行うなど、小学校のあり方について、検討してきました。そして、令和6年8月30日付長企第232号で諮問を受けた「長柄町小学校のあり方に関する基本的な考え方」について、本委員会では、教育的な視点から子どもたちのために何が一番望ましいかということに主眼を置き議論を積み重ねてまいりました。
下記のとおり答申します。

■記
1 児童数の減少が続く長柄小学校及び日吉小学校は、数年後に両校とも複式学級が見込まれることなどから、統合することが望ましい。
2 統合後の校地は、総合的評価から現長柄中学校とされたい。
3 両校の統合は、速やかに行うものとし、遅くとも令和11年4月までとされたい。

【附帯意見】
検討過程で出されたその他の重点事項について、次のとおり附帯意見として提言します。統合に向けての課題として積極的に取り組み、その実現に努めていただくよう願います。
1 統合に際して必要な学校施設整備は優先的に整備されたい。
2 スクールバス等を利用し、通学安全対策に万全を期されたい。
3 放課後児童の健全育成及び子育て支援の観点から、学童保育の継続を図られたい。
4 統合にあたり子どもたちを第一に考え、心のケアについても配慮されたい。
5 両校の特色ある教育課程をできる限り継承した学校づくりをされたい。
6 これを機に小学校と中学校が一層連携を図り、新しい教育環境に対応した特色ある学校を創造されたい。
7 小学校がなくなることにより地域が衰退することのないように、学校跡地を有効に活用するなどの地域活性化に取り組まれたい。

【答申書の提出にあたり】
◆議論の過程
本委員会では、町内2つの小学校児童数が漸減しているなかで、特にその傾向が著しい日吉小学校の現状や将来展望を鑑み、教育視点を重視したなかで、次代を担う子ども達がたくましく心豊かに成長することを願い議論を進めた。
会議では、「平成17年の昭栄中と長柄中の統合」、「平成23年の水上小と日吉小の統合」を踏まえ、令和3年12月に長柄町小学校のあり方検討委員会を立ち上げ、地域や保護者、子ども等を対象にアンケート調査を行うなど、小学校のあり方に係る事項について、さまざまな角度からの資料等を参考にしながら調査検討を重ね、その結果として答申の結論を得た。
議論の過程としては、まず「統合の是非について」、委員全員が必要な時期になっているという認識であることをはじめに確認した。地域に一つの小学校の必要性、またそれぞれの小学校への思いなどを慮るものの、「統合やむなし」との結論に達した。
次に統合の方法と場所について議論した。
この点については、それぞれの学校で統合した場合のメリットやデメリット、また最近の近隣市町での統合実例なども参考としながら最も時間を費やした。
様々意見を出し合った結果として、現長柄中学校を校地とし、長柄小学校と日吉小学校が統合するという結論を得たものである。委員会では、各論に渡り議論し全会一致をめざすも、「日吉小学校が校地として望ましい」という意見があったことを申し添えるものである。
本委員会の願いとしては、両校の歴史と文化を継承しながら統合小学校として新たな歩みを始めることに期待するものである。
なお、統合時期については、両小学校の小規模化の現状から、速やかに行うものとし、遅くとも令和11年4月までとした。

◆おわりに
長柄小学校及び日吉小学校は、創立150周年を迎えた歴史ある学校であるとともに、各地域のコミュニティの拠点として永く愛され続けている。そして、地域の中心であるといっても過言でない「学校」を失いたくないという地域の多くの人々の強い気持ちも我々は当然深く認識している。
そのような中から、この度「統合やむなし」という結論に至ったわけであるが、これは社会変化への対応であり、それぞれの学校の歴史の通過点でもあり、そして、また新たな出発点であると考えるところである。
どちらの地域もこれらの経過を深く理解され、まさに地域一体となって新しい学校づくりが展開されることを切に希望するものである。
結果的に、この答申が広く長柄町民の理解を得て、教育環境の整備及び学校教育の充実にいかされることを期待するとともに、町内すべての小学校児童が心身ともに健やかに成長することを心から願うものである。

長柄町小学校のあり方検討委員会
委員長 鶴岡喜豊

問い合わせ先:企画財政課企画広報統計係
【電話】35–2110