- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県大多喜町
- 広報紙名 : 広報おおたき 2025年7月号(NO.682)
令和7年6月24日〔第12号〕
大多喜町役場農林課農政係
大多喜ラボ 渡邊 未来
◆イノシシは忘れた頃にやってくる!! 被害は減少傾向でも…?
大多喜町のイノシシ被害は、ここ数年で増減を繰り返しながらも、横ばいか減少傾向にあるようです。電気・物理柵の補助金の活用、被害が起こりやすい夏の暑い盛りにも捕獲活動を続ける猟友会のご尽力、耕作放棄地に住み着かせないよう草刈りや竹林整備を行い、有害獣対策を行ってくださった住民の皆さんのご努力が実った形といえます。
捕獲数の1/3~1/4が幼獣であり、被害を出す前の段階である程度捕まえられているようですが、油断は禁物です。去年の秋はドングリが豊作…そして今春はタケノコの当たり年…ということは、例年に比べて出産数が多く、また栄養たっぷりのエサで大きく育っているかもしれません。
◆集落柵はどんな状態? 収穫で忙しくなる前に確認を
ところで、皆さんの集落を守っているワイヤーメッシュ柵はどんな状態でしょうか?
ある場所では山際に集落柵がありましたが、毎年のようにどこからかイノシシに侵入されていました。柵沿いに見て回るも穴は見つからず。柵は15年以上前に立てられたもので、草やツタがからまり向こう側が見えなくなっていました。そこで柵の内外幅1~2mほどを草刈りしツタを取り除いてみると、柵の下を掘り広げた穴や、倒木で曲がった部分を広げた穴が何か所も見つかりました。これらを補修すると、草刈りで見通しが良くなったこともあり、イノシシに入られることはほぼなくなりました。古い柵でもお手入れすれば十分な効果があります。柵は山の斜面に建てられている場合もあり草刈りは大変ですが、農地に影響なければ除草剤でOKです。イノシシ被害は稲の収穫前に多発するため、今のうちにあらためて柵をチェックしてみませんか。
◆ご家庭でできるイノシシ対策
(1)電気柵の補助金、家庭菜園にも
出荷していない家庭菜園のみの場合でも、事前申請で費用の1/3・上限1.5万円まで補助対象です。ぜひご活用ください。
(2)近くの空き家は大丈夫?
空き家にイノシシが住み着いているとなると一大事です。掘り返しや、まるく寝床になっている場所を見つけたらまずは草刈りを。人が管理していることをアピールするのが大事で、草刈りだけでも逃げていくことがあります。
◆町の捕獲状況
山での作業中、ウリ坊を見かけたら近くに親がひそんでいるかもしれません。親が出てきたら刺激せず、ゆっくりとその場を離れましょう。
文責:鳥獣被害対策実施隊西畑地区担当 渡邊未来
ご意見、ご感想などお待ちしております