- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都
- 広報紙名 : 広報東京都 令和7年5月号
ピングーはニュースで東京の暑さについて知り、興味津々。
夏本番まで待っていたら、どうやら大変なことになりそうです。
そこで暑さに負けないために、どんな備えができるか調べてみることにしました。
◆今年の夏も猛暑の予想
「暑さに負けない体づくり = 暑熱順化(しょねつじゅんか)」を始めよう!
気象庁の発表によると、今年の夏も気温が高い見通しです。暑くなると気になるのが熱中症。
実は夏だけでなく、汗をかくのに慣れていない5月から熱中症への注意が必要です。
そこで大切なのが、暑さに負けない体づくり「暑熱順化」。今のうちから意識して、熱中症を防ぎましょう。
■体内から熱が逃げない!? 熱中症の仕組みと症状
熱中症は、高温多湿な環境で体温調節がうまく機能せず、体内に熱がこもることで発症します。水分や塩分の不足により下図のような症状が現れ、重症化すると意識障害を引き起こすことも。命に関わる場合もあるため、注意が必要です。
◇熱中症かな?!と思うサイン
・意識の遠のき
・めまい 立ちくらみ
・体のだるさ 吐き気
・筋肉痛 手足のけいれん
◆高齢者は注意! 救急搬送、65歳以上が過半数
東京都における熱中症による救急搬送者数は、65歳以上が全体の半数以上を占めています。高齢者は暑さに対する感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかりやすいといわれています。そのため、今のうちから暑さに備えることが大切です。
■熱中症による年代別救急搬送者数
8,100人(東京都)
・65歳以上 4,477人 55.3%
・18~64歳 3,113人 38.4%
・7~17歳 451人 5.6%
・6歳以下 59人 0.7%
参考: 総務省 令和6年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況
※割合については、端数処理(小数第二位を四捨五入)しています。
◆暑さに慣らして汗をかく練習 「暑熱順化」を意識しよう!
体を暑さに慣らすこと、それが「暑熱順化」です。熱中症は体に熱がこもった状態ですが、暑熱順化が進むと汗をかきやすくなり、体内から効率よく熱を逃がせるようになります。本格的な夏の前に、暑さに慣れる準備を始めませんか?
熱中症対策には、暑さに強い体づくりが大切なんだね!
■暑熱順化による体の変化
◇暑熱順化できていない時
熱中症になりやすい状態
・皮膚の血液量が増えにくく、熱放散しにくい
・汗に含まれる塩分が多く、ナトリウムを失いやすい
・体温が上昇しやすい など
◇暑熱順化できている時
熱中症になりにくい状態
・皮膚の血液量が増えやすく、熱放散しやすい
・汗に含まれる塩分が少なく、ナトリウムを失いにくい
・体温が上昇しにくい など
参考:日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト