くらし データで知る特殊詐欺

たくさんの注意喚起が行われるなかでも、まだ被害が多くある特殊詐欺。慌ただしく相談しにくい時期でもある年末に向けて、件数が増加する傾向にあります。昨年のデータを基に、被害に遭わないための根本的な心がけを確認していきましょう。

特殊詐欺被害、身に覚えのない電話、ハガキ、Eメールは
迷わず110番通報!または警察署に相談を!

・麹町警察署【電話】03-3234-0110
・丸の内警察署【電話】03-3213-0110
・神田警察署【電話】03-3295-0110
・万世橋警察署【電話】03-3257-0110

「だまされないで 絶対にだまされないで」
麹町警察署生活安全課 池田さん

「このデータを自分ごととして考えてみてください」
麹町警察署生活安全課 松本さん

■特殊詐欺は減っているのですか?
手口によってだまされる層も変わり、今では年代問わず被害層が広がっています。令和6年の被害額は令和4年の倍以上の153億円になっており、件数も増えています。ここで、今一度考えていただきたいのが、「詐欺はだます人とだまされる人がいる」ということ。だます人の捜査はもちろん警察が行っていますが、「だまされないようにしていただくことも特殊詐欺根絶に向けての大きな要素」です。高額被害も多くなっています。「自分の財産をきちんと守る」ために、できることを考えましょう。

R6 都内特殊詐欺 件数・被害額 年別推移

■「大事なかばんを無くした」など、オレオレ詐欺の被害がまだまだ多い?
特殊詐欺件数の半分近くは依然として「オレオレ詐欺」で、被害額は全体の7割に上ります。最初に「息子」を名乗る典型的なケースも実態としてまだ多くあります。
自分の親が「オレオレ詐欺」の被害に遭わないよう、ふだんから親と「オレオレ詐欺」のことを話し合っておきましょう。

R6 都内特殊詐欺被害額の内訳

■最近急速に増加している若者被害、その背景は?
近年増加傾向にあるSNS型のロマンス詐欺や投資詐欺。「SNS型詐欺被害の約9割が年齢60代以下、30代以下も2割近く」で、令和5年に比べ、令和6年は件数・被害額ともに著しく増加しています。スマホやパソコンで簡単にやり取りが始まり、知らないうちに巻き込まれてしまう、昨今特有の詐欺です。
うまい話には必ず落とし穴があるものです。会ったこともない人の話を信用しないでください。
今後はAIの著しい発展によって、今まで以上に、より巧妙な手口が予想されます。お金の話が出たら、一旦立ち止まってよく考えるようにしましょう。

■[Check!]区内でも多発!警察を名乗る詐欺に注意!
20代~60代の「現役世代の被害者が約8割」を占める詐欺。警察官を装って信用させてから振り込みへ誘導してきます。だまされるのは高齢者という思い込みをなくし、「現状起こっている手口を知ること」が大切です。
・+81などの国際電話でかかってくる
・音声ガイダンスで電話会社を名乗る
・ネットバンキング、暗号資産を利用してお金を振り込ませる

×警察官は公務でトークアプリは使いません
×警察手帳の写真は送ったりしません
×逮捕状や令状をスマホで示しません
×警察官が金銭を振り込ませるようなことはありません

■[Check!]被害に遭わないために具体的に実行してほしいこと
「知らない番号には出ない」「ふだんは留守電にしておく」「誰かに相談してからかけ直す」という電話対応への心がけを徹底することがいちばん大事です。

警視庁管内で非常に多いのは国際電話を使用した詐欺電話です。国際電話を拒否できる手続きがあります。最寄りの警察署で手続きのお手伝いをしていますので、気軽に相談してください。