- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都目黒区
- 広報紙名 : めぐろ区報 令和7年6月15日号
目黒の子どもたちに、優しさと希望のバトンをつなげていきたいです
なかねスタディサポートルーム発起人
北本美英(きたもとみはな)さん(22歳)
令和5年7月、学習支援ボランティア活動「なかねスタディサポートルーム」を立ち上げ、中根住区センターを拠点に活動を開始。春と夏の長期休み期間に小学1年生から中学3年生までの子どもたちの学びをサポートしている。東京農業大学に通う現役大学院生。
■育ててもらった目黒の地に、恩返しがしたいから
4歳の時から目黒で育った北本さん。幼少の頃からずっと、面倒見のいい先生や優しい同級生に恵まれていたと言います。「この街で成長しながら、人の温かさや優しさに触れてきたので、『いつかは自分が目黒に恩返しをしたい』と思っていました。学習支援ボランティアという形を選んだのは、塾でのアルバイト経験がきっかけです。子どもたちの頑張りを間近で見守り、ともに成長できることにやりがいを感じています」
■地域を巻き込んで、誰でも気軽に利用できる学び場づくりを
地元の大学生が運営する、なかねスタディサポートルーム。立ち上げの際、一緒に活動する仲間を集めるために北本さん自らチラシを作成し、同級生たちに呼びかけたのだそう。「幼稚園の時からの友人が集まってくれて、最初は4人でスタートしました。さらに、中根住区住民会議が私たちの活動を住区住民会議の活動として位置づけ、場所の確保などの支援をしてくれました。子どもたちを募集する際にも、チラシを私たちの母校である中根小学校や旧第十一中学校で配らせてもらったり、地域の掲示板に掲示してもらったおかげか、地域の方々に広く知ってもらえたように思います。初回から10人もの子どもたちが来てくれた時はとてもうれしかったですね」。
7月で開始3年目を迎えるこの活動は、子どもの居場所づくりに貢献したことが評価され、令和6年度青少年社会貢献表彰を受けました。
■子どもたちと寄り添い合う場所を、未来へと受け継ぐために
「学校や塾と違い、勉強を教えるというよりも、子どもたちの『分からない』に寄り添って一緒に考える姿勢を大切にしています」。ボランティア活動への熱い思いを北本さんは語ってくれました。「子どもたちとの心の距離を縮めるため、呼び名は大学生自身に決めてもらっています。私も『みはな』の名札をつけているので、子どもたちは『みはなちゃん』と呼んでくれますよ。学年が違う子どもたち同士の交流を深め、『頼りになる先輩がいる』と思ってもらえる場所にしたいです」。
現在学生リーダーを務める北本さんですが、夏には後輩へのバトンタッチを予定しているそう。「この活動を地域に定着させたいので、今は将来のための基盤づくりに注力しています」とお話しいただきました。