くらし 特集 私たちの近くにいる 心強いサポーターたち (3)

02:更生を一番近くで見守り、支える

■保護司

◆再出発の伴走者として、人と社会をつなぐ
豊島区保護司会副会長
(左)稲荷泰雅さん(池袋分区担当)
(中央)荒巻明子さん(巣鴨分区担当)
(右)木下武さん(目白分区担当)
※詳しくは本紙をご覧ください。

―どのような活動をされているのでしょうか。
荒巻:仮釈放中や保護観察中の方に対して、出所後の環境の事前調査や面談などを行い、社会復帰の支援をしています。
稲荷:面談では相手の話を聞く姿勢を大切にしています。孤独から犯罪に手を染めてしまったケースも少なくないため、精神的な支えになれるよう意識しています。
荒巻:社会復帰への道は決して平坦ではありません。相手に寄り添い、話を聞き、共に考える姿勢が大切です。「自分のことを一生懸命考えてくれる人がいる」と感じてもらうことが更生のきっかけになれば、と思っています。
木下:私たちはこの活動に20年以上携わっていますが、時には保護観察が終わった方が感謝を伝えてくれたり、立ち直って自立した生活ができていることを知らせてくれたりもします。「保護司をやっていて良かった」と心から感じる瞬間ですね。

―保護司の担い手不足が課題とお聞きしました。
木下:そうですね。特に若い世代の方に興味を持っていただきたいです。とはいえ誰でもなれるわけではなく、面接や研修を経て、信頼のおける方にお願いしています。人の人生に関わる責任ある役目ですから。
稲荷:私たちは今、“社会を明るくする運動”という広報・啓発活動にも努めています。こうした活動を通じて、まず区民の皆さんに保護司の存在や、その役割について理解してもらうことから取り組んでいきたいと考えています。

◆主な活動紹介
○更生保護活動
保護観察を受けている人と面談などを行い、生活指導・就労支援などを通じて、再犯防止と社会復帰を支える活動をしています。

○犯罪予防活動
“社会を明るくする運動”
すべての国民が、犯罪や非行の防止と更生について理解を深め、それぞれの立場で力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な地域社会を築くための全国的な運動です。

◆中央大会「区民のつどい」
日時:7月6日(日)午後1時30分~3時30分
場所:区役所本庁舎1階としまセンタースクエア
内容:作文コンテスト表彰式、子どもたちの合唱やダンスなど。午後5時まで物品販売あり
※売り切れ次第終了。

問合せ:地域支援グループ【電話】03-3981-2187