- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都町田市
- 広報紙名 : 広報まちだ 2025年3月15日号
■「なんだかんだ言っても、やっぱり町田が一番」と思えるまちづくりへ
町田市長 石阪丈一
令和7年度(2025年度)第1回市議会定例会が開会され、石阪市長は2月21日の本会議で施政方針を表明しました。
ここでは、その概要を掲載します。全文は市HPでご覧いただけます。
◆2025年度の市政運営の視点
国内では、物価と賃金が上昇し、インフレが進んでいます。また、物流業界等における人材不足は、都市部でも実感する場面が多く、市民生活やまちづくりへの影響を懸念しています。一方で、生成AIなどのデジタル技術は、持続可能な社会実現のツールになっており、市としても、行政のDXを加速化させ、地域課題の解決や市民生活の質の向上を実感できる取り組みを進めています。
私としましては、デジタル社会だからこそ感じる“人と人とのつながり”といった価値を大事にし、支え合いの力を高めていきたいと考えています。そして、地域の賑(にぎ)わいの原動力となるつながりの力をより強固にしていくため、地域コミュニティのあり方を捉えなおしてまいります。
また、市制施行から65年余りが経ち、まちは更新の時期を迎えています。未来の町田に向けて、ワクワクできるエンターテインメントや、憩いの空間など、“みんなが楽しめるまち”をキーワードに、人と人とが交流し、みんなの夢をかなえていくことができるまちを目指していきたいと考えています。そのためには、時代や社会の変化やニーズを捉え、公共施設の機能を高める未来への投資が必要です。これまでの歴史や文化、町田らしさをいかして、周辺エリアの中核を担う都市として、これからのまちづくりを先導してまいります。
町田市のまちづくりは「人が主役」です。これまでのまちづくりを通して根付いた、人と人を紡ぐ温かな交流の土壌をもとに、市民の皆様が互いに尊重し、助け合い、温かなつながりから幸せを感じられるようなまちづくりを進めて、「なんだかんだ言っても、やっぱり町田が一番」と思えるまちをつくってまいります。
◆2025年度の主要な施策
「まちだ未来づくりビジョン2040」に掲げる3つの「なりたいまちの姿」と「行政経営の姿」ごとに紹介します。
○なりたいまちの姿
〔ここでの成長がカタチになるまち〕
・「(仮称)町田市子どもマスタープラン25-34」の策定
➡施策の評価にユニセフのグローバルな基準を取り入れ、取り組みの質を高めることで、子ども視点のまちづくりを一層推進へ。
・新たな子どもクラブを成瀬地区に整備
➡地域の子どもたちの意見を取り入れ、子どもたちの日々の過ごし方、遊び方の選択肢を拡大へ。
・「まちだの新たな学校づくり」の推進
➡鶴川東地区、鶴川西地区の学校統合や、南第一小学校の建て替えを進め、未来を担う子どもたちの学校環境の充実を。
・中学生を対象とした「分教室型学びの多様化学校」の開室
➡多様な学びの場を提供し、子どもたち一人ひとりが、安心して学び、健やかに育つことができる環境に。
・中学校全員給食の開始
➡2025年度1学期から町田忠生小山エリア、2学期から南エリアで全員給食がスタートし、市内全域で実現へ。
〔わたしの“ココチよさ”がかなうまち〕
・町田駅周辺の中心市街地の再整備・再開発
➡活気の中核を担う町田駅周辺を、“誰かと一緒に楽しむ・体験する”新しい賑わいを加えたまちへ。
・原町田大通りの整備
➡「町田駅前交流拠点 はっとまちだ」と広がった歩道スペースで、新たなビジネスチャンスに結びつく、夢のある原町田大通りに。
・鶴川駅周辺のまちづくり
➡1月にオープンした鶴川香山園(かごやまえん)に続き、鶴川駅とその周辺の整備を進め、さらなる賑わいの創出と利便性の向上へ。
・野津田公園スポーツの森の整備
➡スケートボードやBMXなどのニュースポーツを自然の中で楽しめる、総合スポーツパークへ。
・ゼロカーボンシティまちだの実現
➡温室効果ガスの削減目標引き上げを始めとした「第3次町田市環境マスタープラン」の一部改定による、環境負荷の軽減を。
〔誰もがホッとできるまち〕
・防災力向上のための情報発信の強化
➡平時の備えや非常時の行動などをまとめた冊子を全戸配布し、自助・共助の力を発揮できる防災力の高いまちへ。
・避難要支援者の個別避難計画の作成
➡避難行動が難しい方々が確実に避難できるようにする計画の作成を市内全域で進め、地域防災力の一層強化を。
・地域における困りごと支援
➡民間企業や町内会等と連携して買い物が不便な地域での移動販売をスタートするなど、誰もが安心して暮らせる取り組みの推進へ。
・「まちだ福祉〇(まる)ごとサポートセンター」を市内全域に配置
➡福祉の困りごとを抱えている方が早期に必要な支援を受けられることで、安心して住める地域社会へ。
○行政経営の姿
〔みんなの“なりたい”がかなうまち〕
・「オープンイノベーション」の推進
➡市民や事業者、大学などの皆様とコラボレーションすることで、これまでにないサービスや新しい価値を市民の皆様へ。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
➡“行政サービス改革、イコール、DX”と捉え、最新技術を市民サービスや業務に取り入れ、人に優しいデジタル社会へ。
・持続可能な市政を担う職員の育成
➡市民目線を持ち、常に業務改革や改善をし続けるチャレンジ精神を持った職員を育成し、市民も職員も満足する町田市役所へ。
・次世代につなぐ財政基盤の確立
➡財源確保や公共施設再編により安定した財政基盤を確立し、市民サービスの維持、向上、そして未来への投資へ。
◆むすびに
2025年度は、「まちだ未来づくりビジョン2040」と「町田市5ヵ年計画22-26」の4年目を迎え、5ヵ年計画は仕上げの時期として着実に進めるとともに、次の5か年を見据えて、改めてまちを描いていく時期です。
市長就任から私が最も大切にしてきた2つの志、「すべての世代の方々に生活の質の向上を実感していただく」こと、「市民目線で行政経営改革を進める」ことに加えて、“人と人とのつながり”を大事にすることをまちづくりの基本姿勢として、温かなつながりから幸せを感じることができるまちを実現していきたいと考えております。そして、将来にわたって「町田に住んでよかった」「町田で育ってよかった」と、誰もが思えるようなまちにしてまいります。
問合せ:企画政策課
【電話】724-2103