くらし 令和7年市議会6月定例会市長所信表明(要旨)(1)

5月30日から開かれている市議会6月定例会にて、渡部尚市長が行った所信表明の要旨です。全文はHPの「市長のページ」から、動画は「議会中継」でご覧ください。

■はじめに
本年5月、立川市の小学校で不審者による教員負傷事件が発生し、全国でも通学路での事件が相次いでいることを受け、子どもの安全確保への取り組みを強化しています。学校では危機管理マニュアルに基づく初動対応や防犯対策の確認を実施し、保育園や児童クラブでは施錠や来訪者確認・安全指導・緊急対応体制の徹底を図り、引き続き子どもの安全確保に努めます。

■現在進行中の大規模事業
○東村山駅付近の連続立体交差事業
6月29日の初電車より、西武新宿線下り線が高架に切り換わります。また、高架切換工事に併せて、西武新宿線下り線のホームドアが稼働開始されます(本紙12面掲載)。この高架切換により府中街道をはじめ、鷹の道、大踏切、化成小学校東側の計4か所の踏切について遮断時間が短縮されることとなります。
今回の西武新宿線下り線の高架化に引き続き、西武国分寺線・西武西武園線および西武新宿線上り線につきましても、早期の高架化に向け、東京都、西武鉄道株式会社、東村山市の3者で連携・協力して推進していきます。

○東村山駅開業130周年事業
東村山駅の開業130周年を記念し、10月18日(土)に記念事業を開催します。当日は記念式典とまちづくりシンポジウムを実施し、駅周辺ではマーケットイベントを開催します。併せて、市民の皆さんから東村山駅および駅周辺エリアの昔の写真を募集し、当日の展示や映像に使用する予定です。また、市内小・中学生を対象に「未来の東村山駅周辺」や「東村山駅周辺の思い出」をテーマとした絵画作品も募集します(本紙10面掲載)。
市民の皆さんと駅開業の節目を祝い、東口駅前広場の再整備や都市計画道路の整備、土地の高度利用等、今後のまちづくりへの機運を高めていきます。

○高架下の活用を含めた周辺エリアのまちづくりのゾーニング検討状況
これまで実施した市民アンケートや庁内調査の結果をもとに、関連計画を踏まえ、ゾーニングに対する市の考え方をまとめているところです。今後、結果を公表し、7月にオープンハウス形式の説明会を開催するほか、東村山駅周辺でのイベントでも広く市民の皆さんからの意見を募る予定です。

○萩山小学校等複合施設整備事業
萩山小学校を中心とした複合施設整備事業を推進中です。公共施設白書が作成された平成24年度から13年にわたり、多くの方々との意見交換を重ねてきました。令和6年5月7日には要求水準書を公表し、設計・施工・維持管理を担う事業者選定に向けた準備が整いつつあります。6月定例会で補正予算が可決されましたら、速やかにプロポーザル公募を開始し、本年度内に契約締結、令和8年度以降に設計・施工に着手し、令和12年度ごろの供用開始を目指します。
施設の運営においては、教育委員会と市長部局が連携してコミュニティゾーンのサービス内容や運営主体の検討を進め、教育を中心とした機能充実を図っていく方針です。

○ごみ焼却施設整備(「柳泉園組合への加入について、協議の場の設定」をいただく申入れ)
本年4月2日に柳泉園組合・東村山市ごみ処理広域化可能性協議会会長より「ごみの広域処理は可能」と報告を受け、「当市単独のごみ焼却施設整備の留保」、「既存ごみ焼却施設の適正な維持補修の継続」、「柳泉園組合とのごみの広域処理に向けた申入れ」を行う方針を決定しました。この方針のもと、4月21日に同組合管理者へ「柳泉園組合への東村山市加入について、協議の場の設定」を申入れ、5月13日付にて申入れを受諾いただきました。今後、同組合にて協議の場の設定をいただけるのをお待ちしています。市は、同組合へ加入させていただき、同組合既存ごみ焼却施設にて燃やせるごみの処理を、また、将来的には同組合新施設にて燃やせるごみ以外も広域処理をお願いできればと考えています。

■市民参加分野
○東村山市市民参加に関する基本方針の改定
「東村山市みんなで進めるまちづくり基本条例」制定から10年が経過するにあたり、参加手法の見直しを目的に検証会議を開催しました。これまでの間、5回にわたって議論いただき、5月29日に方針見直しに関する答申をとりまとめました。6月に正式な答申をいただいた後、8月から9月にかけてパブリックコメントを実施していきます。

■経営・政策分野
○第5次総合計画・後期基本計画および第3期創生総合戦略の策定の進捗状況
昨年度に実施した市民意識調査や将来人口推計、各事業の振り返り等をもとに、現在、計画素案の策定作業を進めています。素案は審議会等で大所・高所から議論いただき、7月以降には市民説明会等を開催する予定です。多くの市民の皆さんにご参加いただき、幅広い意見をいただければと思います。

○第5次行財政改革大綱後期基本方針の策定の進捗状況
後期基本方針では、前期に推進した各取り組みを継続することを前提に、この間の社会情勢の変化により生じた諸課題にも取り組んでいくことを想定しています。本方針案は、審議会にてご意見をいただきながら、パブリックコメントを実施する予定です。持続可能な市政運営のバトンを繋ぐことを念頭に、引き続き後期基本方針の策定作業を進めていきます。

○令和7年度財政運営
本年度は、財政状況好転の兆しがみられる一方、依然として脆弱な財政基盤であることや、物価高騰等の影響も継続していることから、大変難しい舵取りとはなりますが、引き続き、堅実な財政運営に努め、まちづくりの好循環の創出に全力で取り組み、来年度の後期基本計画へ発展的に引き継いでいきたいと考えています。