くらし [令和8年5月「市立総合医療センター」の開院に向けて]

■[令和8年5月「市立総合医療センター」の開院に向けて]
無痛分娩などの新たな取り組みを開始します

市立病院では、令和8年5月の新病院の開院に先駆けて、さまざまな取り組みを始めています。
産婦人科では、妊婦さんの負担を軽減するため、新たに無痛分娩(ぶんべん)や産後リハビリテーションを始める他、アメニティーセットも導入します。

◆無痛分娩を開始
無痛分娩とは、出産時の痛みを軽減するために麻酔を用いる分娩方法です。痛みを完全に取り除くものではありませんが、麻酔で強い痛みを緩和することで、母体への負担を軽減し、より穏やかな出産を可能にします。痛みが軽減されることで、出産に集中しやすくなり、赤ちゃんとの初めての対面を落ち着いた気持ちで迎えることができるなど、痛みに対する不安が強い人や、体力的に不安がある人にとって、大きな支えとなる選択肢です。
市立病院では、硬膜外麻酔という麻酔法を採用し、麻酔処置は、麻酔科専門医が安全性を最優先に、妊婦さんの状態を丁寧に確認しながら行います。また、産科・麻酔科医師、助産師がそろった環境で出産を進めるため、平日の計画分娩として対応します。医師の体制や分娩状況により、母子の安全が確保できないと判断した場合、無痛分娩を実施できないことがあります。
出産は、命と向き合うかけがえのない瞬間です。市立病院では、妊婦さん一人一人の思いに寄り添いながら、総合病院、周産期に係る高度な医療行為を担う「地域周産期母子医療センター」ならではの充実した医療体制の下、安全で安心な出産環境を提供します。
※当初は、経産婦さんを対象に開始します。
※費用は、分娩費用に15万円が加算されます。

◆1月から「産後リハビリテーション」が始まります
出産後の母体は、回復の途中にあります。産後のリハビリテーションは「早く元の体に戻りたい」「腰や骨盤の違和感が気になる」といった不安を取り除くため、体の回復を助け、育児をより快適に楽しむための大切なステップです。市立病院では、令和8年1月から新たに開始します。
出産後の入院中に、女性理学療法士が訪室し、母体の回復をサポートするリハビリテーションを行います。また、姿勢や呼吸、骨盤周りのケア、育児動作における工夫点など、無理のない範囲で一緒に確認していきます。
※詳細は1月以降、妊娠36週の定期健診時にご案内をします。
※所定の費用がかかります。

◆新しいお産セットの提供とパジャマの貸し出しを始めました
出産での入院の準備は「これも必要かも」と荷物が増えて、準備に時間がかかってしまうこともあります。そこで、入院生活をより快適に、よりリラックスして過ごしていただくために、お産セットの内容を見直しました。

《お産セットの内容》
◆ナプキン◆スキンオイル◆オムツ
◆お尻拭き◆コットン◆臍帯(さいたい)箱
◆ティッシュペーパー◆ベビーキャップ
◆入院セット(シャンプー・リンス・ボディーソープ・歯ブラシセット・コップ・ヘアブラシ・ヘアゴム・ホットアイマスク)

◆-診療科の紹介-耳鼻咽喉科・頭頸部外科
耳鼻咽喉科・頭頚(けい)部外科では、常勤医3人に加え、非常勤の医師が月曜日以外の各曜日午前に1人ずつの体制で診療を行っています。外来は平日午前、手術は火曜日から金曜日まで行っており、的確な診断により、皆さんが安心して治療を受けられるよう努めています。

《新生児の聴力検査について》
当院では新生児に対して聴覚スクリーニング(耳の聞こえの検査)が実施可能です。スクリーニングで要精密検査となった場合も当院で精査まで行い、また、適切なタイミングで補聴器の装用までを一連の流れで行えますので、余分な検査や他院への紹介などもなく、患者や家族の負担の少ない医療の提供が可能です。

《新病院開院に当たり》
新病院開院に当たり、各外来診療ブースに内視鏡が増設される予定です。内視鏡の待ち時間が減り、よりスムーズな診療が可能になります。従来通り手術日程は変わりませんが、手術室自体は増設される予定ですので、緊急手術への対応能力も高まります。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 田中義人医師

《産後に起こりやすい変化》
・骨盤周りの不安定感
・腰痛
・肩こり
・尿もれ
・骨盤底筋の弱まり
・体力低下や疲れやすさ
・手首の痛み
〈適切なケアで予防・改善することが大切〉

《産後リハビリで行うこと》
・姿勢や呼吸方法の改善
・授乳や抱っこなどの負担を減らす工夫
・骨盤底筋トレーニング
・自宅でも継続できるストレッチや軽い運動
〈お母さんの体を整えて育児を楽しく続ける力に〉

【WEB ID】P33342
問い合わせ:医事課
【電話】0465-34-3175