健康 [健診・検診が健康を守る第一歩]特定健診・長寿健診・がん検診・成人歯科健診が始まりました

仕事に、家事に、毎日全力のあなたを支えているのは、何よりも「健康」です。年に一度の健診・検診は、病気を早期に発見するだけでなく、自分の健康を「見える化」する大切な機会です。「健診・検診って本当に必要?」「どんなことが分かるの?」そんな疑問を持つ人もいるかもしれません。今回は市内の専門家に、健診・検診の意義や受診のポイントについて聞きました。
忙しい現代だからこそ、自分の体と向き合い、未来の健康を守る行動を始めましょう。

◆小田原医師会副会長 小澤 優樹(まさき)先生

年に一度実施される特定健診や長寿健診、がん検診を受診することで、疾病の早期発見だけでなく、健康状態を知ることができ、生活習慣を見直すきっかけにもなります。
特定健診はメタボリックシンドロームに着目した健診で、生活習慣が影響する高血圧や糖尿病、脂質異常症などの予防と改善を目的としています。一方、長寿健診は筋力低下や体重の減少などフレイルの状態把握も目的としており、加齢に伴う身体機能の低下を確認して、改善と予防へつなげます。どちらも身長や体重、腹囲の測定、血液、尿、心電図の検査を行います。
がん検診は、日本人の罹患(りかん)率が高い肺・胃・大腸・子宮頸(けい)部・乳腺・前立腺のがんの早期発見を目的としています。これらのがんは、早期発見することで死亡率が大きく減少するというデータもあります。
自身の健康を守ることは、大切な家族を守ることにもつながります。「健康だから大丈夫」と過信せず、ぜひこの機会に受診してください。

《がんの進行度(ステージ)別に見る5年生存率》
〈早期がん(ステージI)〉
全部位:94.0パーセント
胃がん:98.7パーセント
大腸がん:98.8パーセント
肺がん:85.6パーセント
乳がん:100パーセント
子宮頸がん:93.6パーセント

〈進行がん(ステージIV)〉
全部位:23.0パーセント
胃がん:6.2パーセント
大腸がん:23.3パーセント
肺がん:7.3パーセント
乳がん:38.8パーセント
子宮頸がん:26.5パーセント

出典:「がんの統計2022」全国がんセンター協議会加盟施設における5年生存率(2011~2013年診断例)

◆小田原歯科医師会理事 勝俣 宗(たかし)先生

成人歯科健診の主な目的は、むし歯だけでなく、歯周病の早期発見を適切な処置につなげ、歯と口の健康を維持向上させることです。
むし歯は、痛みなどの自覚症状が出やすいため、早期治療につながるケースが多いのに対し、歯周病は静かに進行し、症状が現れた時には重症化していることも少なくありません。近年の研究により、歯周病は糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞といった病気の発症と深く関わっている可能性が指摘されています。
口の健康維持は、食事などの日常生活や人とのコミュニケーションにおいても不可欠です。「今は特に問題ないから」と後回しにせず、成人歯科健診をきっかけに、年に一度は専門医に診てもらいましょう。久しぶりに行ってみようと思う人が増えたらいいですね。

◆通知は届いていますか?

健診・検診の受診券は、5月末にピンク色の封筒に入れて届けました。この一通が、あなたの健康を守る第一歩です。受診券には健診・検診内容や実施場所などが記載されていますので、なくさないでください。
この機会を逃さず、計画的に受診しましょう。

◆あなたの健診・検診、どこで受けますか?

受け方いろいろ。自分に合った方法をチェックしよう

〈健診・検診の種類〉
特定健診
(市国民健康保険に加入している今年度40~74歳の人)
〈受け方の種類〉
1.取扱医療機関での受診
2.人間ドック(助成あり)
NEW!!3.みなし健診(職場で受けた健診結果を健康づくり課に提出するとノベルティを進呈)

〈健診・検診の種類〉
長寿健診
(県後期高齢者医療制度に加入している人)
〈受け方の種類〉
取扱医療機関での受診

〈健診・検診の種類〉
がん検診
〈受け方の種類〉
1.取扱医療機関での受診
2.集団検診(胃がんバリウム、乳・子宮頸がん検診)

〈健診・検診の種類〉
成人歯科健診
(今年度20・30・40・45・50・55・60・65・70・75・80歳になる人)
〈受け方の種類〉
取扱歯科医院での受診

【WEB ID】P39648
問い合わせ:健康づくり課
【電話】0465-47-4724