文化 自然歳時記

■スズメと桜(ハタオリドリ科)
全長14センチほど。雌雄同色で茶色の頭と頰のほくろのような黒い斑が特徴。人家の屋根瓦や壁の隙間、巣箱などに営巣する。人とつながりが強く、早起き鳥である/小鮎小学校で見つけた。

入学式に合わせるように桜が咲き、薄いピンク色の花が美しい。その花びらが5枚まとまったままフワフワと舞いながら落ちていく。上空を見るとスズメたちが進級をお祝いするかのように、楽し気に花びらを口にくわえて落としていた。花が満開の時、各地でこの珍しい現象が報道されている。メジロやヒヨドリは細いくちばしで蜜を吸うが、スズメのくちばしは太く吸えないので花を支えている筒の付け根にある蜜を見つけたのだった。
今スズメたちはすみかと餌場が少なくなり、絶滅危惧種になりかねない。皆で共栄共存の道を探りたい。

写真・文:吉田文雄

※写真は本紙をご覧ください。