健康 元気も安心もここに(1)

■“元気”な今だからこそ知っておきたい 支援と相談のしくみ
座間市の高齢化率は約26.6%(令和7年8月時点)となっており、市民の約4人に1人が高齢者となっています。全国的にも高齢化が進む中、年を重ねても元気で生き生きした暮らしを送るため、大切なことは何か?高齢者の暮らしをサポートする地域包括支援センターの職員の皆さんにお話を伺いました。

▼困りごとは人それぞれ。解決まで手を携えて
地域包括支援センターでは、保健師などの医療職、主任介護支援専門員、社会福祉士が高齢者の生活に関する困りごと全般の相談に応じています。介護や介護予防、生活困窮、健康への不安、お食事へのアドバイス、ご家族の認知症など相談は多岐に渡ります。相談を寄せられるお一人お一人に寄り添い、その方に合った解決法を一緒に探しています。
介護が必要な状態にならないように、市で実施している介護予防教室の紹介など、元気を維持できるような地域作りのお手伝いをしています。

▼元気のヒミツは、地域にあり。
「相模が丘地域では男性の方の社会参画を促すため、ゲームや麻雀、囲碁、将棋などを行うサロンもあります。また、地域包括支援センターでは住民の方を地域活動に巻き込む仕組みづくりや通いの場の立ち上げなども支援しています」
「いつまでも自分らしく元気でいていただくためにも、地域活動にも参加していただきたいと思っています」
「情けは人のためならず」市民の皆さんの地域での活動が地域全体の、そして市民の皆さんご自身の元気と笑顔につながるのではないでしょうか。

▽こぼれ話
今回取材した相模が丘地域ではお元気な高齢者がお困りの高齢者をサポートする「相模が丘ふれあいネットワーク」という独自の取り組みがあるそうです。

■高齢者生涯学習学級あすなろ大学の受講生にお話を伺いました!
あすなろ大学7年生 城森さん(77歳)
あすなろ大学16年生 下田さん(83歳)

▽仕事を退職後、あすなろ大学へ
東地区文化センターで1988年に始まったあすなろ大学の受講生は現在136人。受講生の中には同大学を受講する前は、あまり地域の取り組みに参加したことがなかったという方も多いそうです。「サラリーマンを退職し、座間で知り合いがいなかったので、視野が広がると考え、当時座間市で開催していた「健康文化都市大学」に参加。受講中に「あすなろ大学」という言葉を聞き、参加したのがきっかけです」(城森さん)
同大学では調べ学習や講座の受講を、受講生主体となって行うことで、生き生きと活動されています。「あすなろ大学の講座は講師の話を聞くだけでなく、自主的にたくさん質問したり、どんな講座を受けたいかを受講生自らが考える。だからみなさん生き生きしているんです」(下田さん)
受講生の楽しみは調べ学習や講座の受講だけではなく、食事会や飲み会、カラオケ、日帰り旅行などの行事なんだそう。「食事会や旅の場所をどこにするかをみんなで探して、実際にグループで出掛けることが楽しみ。座間市の豊かな自然が好きなので、県立座間谷戸山公園や龍源院の湧水辺りにも仲間と出掛けたりします」と城森さんはにこやかに話します。

▽地域コミュニティに参加しているからこそ!
お話を伺っている中でお二人に共通することは、地域コミュニティに参加したことで、仲間ができ、日々充実した生活を送っていることです。
「63歳までしていた仕事の仲間はいましたが、同じ趣味を持つ人との交流や、自分の気持ちを出すことができるような友達がいませんでした。ですが、あすなろ大学で、気軽に声を掛け合える、心休まる仲間ができました。失敗もあるかもしれませんが、お家に引きこもっていないで、一歩踏み出して参加してほしいです」(下田さん)
地域コミュニティに参加することで、同年代の地域の仲間と関係を持ち、お話をしたり、時にはどこかに出掛けたり。そういった活動に参加していることが、座間市で生活するお二人の“元気の秘訣”なのです。