- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県開成町
- 広報紙名 : 広報かいせい 令和8年1月号
○開成駅・開成町の未来
山神:御社の沿線のまちづくりと、我々のまちづくりがうまく噛み合った結果でしょうか、おかげさまで開成町は人口が増え続け、順調に発展を続けています。我々は、都会との程よい距離感と豊かな自然に囲まれた町の魅力を「田舎モダン」と呼んでいます。鈴木社長には、開成町はどのように映っていますか?
鈴木:一言でいえば、「絶妙」ですよね。小田原が近くて新幹線で東西への移動が便利、小田急で新宿に一時間余りで着く。抜群のロケーションに、水と緑が溢れている。まさに「田舎モダン」にふさわしい町です。数字にも表れていて、2024年度の開成駅の乗降客数は過去最多を更新しました。コロナ禍前と比較して利用者が増えている駅は、小田急全線70駅でも6駅しかありません。住民に寄り添った計画的なまちづくりが人口流入につながっていると感じています。
山神:ご評価いただき光栄です。先人に感謝します。ところで、鈴木社長は以前、開成駅に勤務されていたことがあると伺いました。昔の姿をご存じだからこそ、変化をより感じられるのではないでしょうか。
鈴木:新入社員時代の昭和63年、研修で半年ほど小田原駅に配属されたのですが、その時に開業間もない開成駅にも泊まり込みで勤務をしていました。当時の駅をご存じない方も多いと思いますが、本当に「何もなかった」んです(笑)。駅の裏手は野原のようで、朝はものすごいカエルの大合唱で目が覚める。「大合唱」なんて生易しいものじゃない、寝ていられないんですから。
山神:(笑)。確かに当時は、駅前といっても何もありませんでしたね。
鈴木:駅前広場も舗装されていなくて、泥っぽい広場があるだけ。駅で出たゴミを大きなカゴに入れ、それをロープで引っ張って、バス通りまで運んだのが懐かしいですね。電車が来ても乗降者がいないこともありました。「人がいなくて夜は怖い」とすら感じた場所が、当時からは思いもつかないような発展を遂げていて、感慨深いものがあります。
山神:そんな時代をご存じの社長にそう言っていただけると、我々も自信になります。民間企業が選ぶ「住みやすいまち」のランキング(※1)で上位に入ったり、全国で65しかない「自立持続可能性自治体」(※2)になったり、客観的に高い評価もいただいています。今後も、開成町に住んでよかったと、もっと「愛着」感じていただけるまちづくりを進めていきたいです。
※1 大東建託株式会社が集計・公表した「街の住みここちランキング2024(ふるさと版)」において、全国7位にランクイン。
※2 2024年4月に人口戦略会議が公表した、100年後も若い女性が5割近く残るため、持続可能性が高いとした地方自治体のこと。
○沿線ビジョンと地域をつなぐ共創
山神:現在、開成駅前では土地区画整理事業が進んでいますし、まもなく「足柄紫水大橋」から国道255号線までの道路もつながり、人の流れが大きく変わろうとしています。また、南足柄市と連携した産業集積や駅周辺のさらなる市街地拡大の計画なども進めていますが、御社とどのような連携ができるでしょうか。
鈴木:これまでもマンションや宅地分譲といったまちづくり、急行・快速急行の停車による利便性の向上など、事業のかけ合わせによって、開成町と連携し、当社も歩んできました。引き続き、事業の進捗に応じて色々な関わりができると考えていますし、地域がさらに発展することを期待しています。
山神:昨年3月に開成駅を快速急行停車駅にしていただいたことは、本当にありがたく、これからの町の発展に大きな影響を与えるものと確信しています。この好機を最大限に生かすためのまちづくりを進めていきます。
鈴木:あとは「観光」ですね。昨年5月に公表した当社の中期経営計画では「観光」を前面に押し出しています。将来性が高く、成長のエンジンにしたいと考えています。観光地へ行くと、最近はアジアからだけではなく、欧米からの旅行者が多くなったなという印象です。
山神:開成町でも、古民家あしがり郷「瀬戸屋敷」で、米国人ツアーを年間200日ほど受け入れていて、好評をいただいています。
鈴木:そういった新宿と箱根の間にある沿線の魅力を掘り起こしたいですね。私も見にいきましたが、開成町の「あじさいまつり」は本当に素晴らしいコンテンツです。昨年はご要望を受け、期間全日にロマンスカーを臨時停車させるなどの連携もさせていただきました。先日、2029年3月就役予定の新型車両のコンセプトを発表しましたが、ロマンスカーは地域と地域の魅力をつなぐ観光資源そのものであり、「水」をテーマにした淡い水色の車体は開成町の風景にもマッチすると思います。
山神:ありがとうございます。我々ももっと多くの皆さまにお越しいただけるよう、頑張ります。単なるベッドタウンではなく、これからも居心地の良さとにぎわいが共存する「愛されるまち」をめざして、御社と二人三脚で歩んでいければと思います。本日はありがとうございました。
・開成駅と開成駅周辺のあゆみ
1985 小田急線開成駅開業
1997 開成駅周辺地区区画整理事業竣工
2001 駅前にロマンスカー(ロンちゃん)を設置
2003 開成庭園の杜パレットガーデン壱番館竣工
2015 南部地区土地区画整理事業竣工(みなみ地区誕生)
2019 小田急線開成駅への急行停車開始
2025 小田急線開成駅への快速急行停車開始
