くらし 重点政策プロジェクト・チーム研究成果報告(1)

令和5年5月~令和7年3月までの約2年間、市が抱える重要課題の解決に向けて、部署を越えて14課から計41人の市職員が参加し、横断的に調査・研究を行ってきました。
この重点政策プロジェクト・チームに与えられたテーマは、どれもまちの未来づくりに関わる重要な課題でした。5つのチームによる調査・研究と実践によって、多くの課題を再認識したとともに、未来につながる可能性の発見や市民・企業との連携が進んでいます。
まちづくりプロジェクト「みんなの一歩で、未来づくり大作戦」で掲げているように、まちの未来は行政だけでつくるものではなく、市民のみなさんが主役です。
4月からは、各チームの調査・研究の成果や課題をそれぞれの担当部署に引き継ぎ、さらなる展開と課題解決を目指して取り組みますが、市民・企業・団体のみなさんからもともに一歩踏み出していただき、「市民総参加」で持続可能な未来をつくっていきましょう。

【重点政策プロジェクト・チーム】
《O》雇用確保による人口減少対策
(1)U・Iターン者増加チーム
(2)女性活躍サポートチーム
U・Iターン者の増加や女性の活躍を多角的にサポートすることで雇用を確保し、人口減少を抑制するためのチームです。

《J》国魚錦鯉を切り口にした地場産業の振興
国魚に認定された特産の錦鯉を切り口にして、地場産業や観光への経済効果の波及を目指すチームです。

《Y》地域の魅力再生
(1)中心市街地活性化チーム
(2)山本山魅力再生チーム
市民や企業と連携し、中心市街地や山本山の魅力を再生し、まち全体の活性化を目指すチームです。

次からは、チームO・J・Yそれぞれの調査・研究の成果をご紹介します。

◆《チームO》雇用確保による人口減少対策
(1)U・Iターン者増加チーム
[目標]
●市内企業や経済団体、U・Iターン者との関係構築
●課題解決に向けた施策の事業提案、予算化
●市外・県外からのU・Iターン者を増やし、雇用の確保と定住につなげる
[主な活動内容・成果]
●市内企業や団体との意見交換、市内在勤者へのアンケート調査などの実施
市内企業や経済団体との意見交換に加え、市内企業で働く方々を対象に通勤実態や居住形態などに関するアンケート調査を実施・分析し、必要な施策や制度の検討を行いました。
●おぢやごころネットワークの構築
市外で勉学に励む学生に小千谷産品を送る「おぢやつつみWITH WISH.」対象者とのつながりを通じて、将来的なUターンを促進するためのネットワークを構築しました。
●ずっと住まいる応援補助金(家賃補助)やおぢやごころ奨学金返還支援補助金の事業化・実施
企業との意見交換やアンケート調査の結果を踏まえ、当市へ転入される方が安心して生活を始められるよう、家賃補助制度や奨学金返還支援制度の検討と事業化を行い、令和6年度から事業を開始しました。
[未来への提言]
U・Iターンする人をさらに増加させるためには、仕事や住まい、生活環境といった多岐にわたる視点からの取組が必要です。部署を超えた連携体制を更に充実させ、U・Iターンする人が増えていくよう、市民のみなさんからもご協力いただきながら、積極的に働きかけていくことが重要です。

(2)女性活躍サポートチーム
[目標]
●市内企業と連携した女性がいきいきと働きやすい職場環境の課題研究
●出会いから結婚、そして子育てまでの一体的な支援の検討
[主な活動内容・成果]
●異業種交流&女性活躍推進セミナーの開催(計4回)
女性活躍推進を目指す市内企業とともに、女性がいきいきと働きやすい職場環境のあり方や必要な支援などについて意見交換し、ニーズの洗い出しを行いました。
●支援制度の見える化
妊産婦への医療費助成や子育て支援など、支援制度が一目で分かるようなチラシやホームページを作成しました。
●「ハッピー・パートナー企業」「パパ・ママ子育て応援プラス企業」の登録促進
登録企業数を増やし、女性が活躍しやすい職場環境の整備を促進しました。
♥ハッピー・パートナー企業登録数:16社→29社
♥パパ・ママ子育て応援プラス企業認定数:8社→19社
[未来への提言]
女性が活躍しやすい職場環境の整備には時間がかかります。プロジェクト・チームの活動を通じて、仕事と家庭生活の両立を支援する職場環境の整備を呼びかけたところ、複数の市内企業からご協力いただき、ハッピー・パートナー企業登録数を増やすことができました。
一方で、新潟県は女性管理職の比率が全国的に低いこともあり、企業内での意識改革や人材育成に加え、職場環境の改善に向け、官民が連携した継続的な取組が必要です。