- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県弥彦村
- 広報紙名 : 広報やひこ 令和7年5月号
企画展:橋本 直行展 風に立つ -自然へのまなざし-
会期:4月26日(土)~6月1日(日)
開館時間:午前9時~午後4時30分(会期中無休)
作品解説会:5月4日(日・祝)「私が好む絵画表現」・24日(土)「油彩画の材料と技法」 いずれも午後1時30分~
ギャラリートーク:5月17日(土)「写実絵画の魅力を語る」 午後1時30分~
◆リアリティな描写に挑む
最近のアートシーンで注目が高まっている写実絵画。写実絵画は、物の本質、存在そのものに迫ろうと、見たままを描くことを基本とする絵画で、独自のジャンルとして確立しています。今回は、緻密な再現描写で作品を描く、橋本直行先生にインタビューをしました。
◇写実油絵を描くようになったのはなぜですか。
子どもの頃から、植物や動物などを観察してそのまま描くのが好きでした。中学校の美術の教科書で、欧州の作家が描いた写実的な風景画や人物画を見て、その存在感に衝撃を受け、自分もこんな絵を描きたいと思いました。
◇作品の実物に肉薄した写実表現に感嘆しますが、油絵だからできることは何ですか。
油絵は長い時間をかけ、顔料の混色で色相を作り絵具層を重ねて描画するので、色彩が豊かになります。また、画面上で明暗の差の調整も自由が利くため、人間の眼で見て認識するのと近い景色を描写できます。更に作者がどんなことに注意を払い、何に焦点を当てて描くか、その時の思いを表現することで、結果的に真に迫る作品になると思います。
◇今回の企画展の見どころを教えてください。
寺泊在住ということもあり、近隣の親しみやすい風景画が中心ですが、南へのあこがれがあって、沖縄の景色を描いた作品も展示します。新潟とは異なる景色の光や海の色を見て欲しいです。全体的に大きなサイズの作品を展示しますので、その場にいるような臨場感も味わってください。
(聞き手 館長 髙島 徹)
問合せ:弥彦の丘美術館
【電話】0256-94-4875