健康 健康ミニ講座

■その腹痛、もしかして緊急手術が必要かも?
「お腹が痛いけど、少し休めば治るだろう」と思っていませんか?腹痛の原因は様々ですが、中には緊急手術が必要となる病気が隠れていることがあります。代表的なものとして、右下腹部が痛む虫垂炎(いわゆる盲腸)、食後の右上腹部の痛みが特徴の胆石発作・胆嚢炎、腹部膨満感や吐き気を伴う腸閉塞などがあります。高熱や嘔吐、歩くだけでお腹に痛みが響く、排便・排ガスが止まるといった症状を伴う場合は特に要注意です。また、小児の腹痛も注意が必要です。子どもは症状をうまく言葉で伝えられず、重症でも元気そうに見えることがあります。
症状が進んでからの治療は体への負担も大きくなり、最悪命に関わるような事態となる可能性もあります。「いつもと違う、何かおかしい…」と感じたら、我慢したり市販薬で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診して下さい。早期診断と治療介入が、ご自身の大切な体を守る最大のポイントです。
高岡市民病院 外科医長 金本啓一郎