- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県津幡町
- 広報紙名 : 広報つばた 2025年8月号
■食中毒を起こさないポイントは「手」
感染管理認定看護師 松本寛志
私たちの手には、目に見えない細菌やウイルスが付着しており、それが食品を通じて食中毒を引き起こす可能性があります。そのため、日常的に正しい手洗いや手荒れ対策を行うことが衛生管理への第一歩です。
手洗いは衛生管理の要です。調理者に付着した細菌やウイルスで食品が汚染し、食中毒を引き起こされるのを防ぐためにも洗い残しの多い指先や親指、指の間、しわの部分などを意識し、「洗って→拭いて→消毒」の手順で丁寧に洗いましょう。また、爪は短く整え、指輪や腕時計などの装飾品も外しておきましょう。(大量調理施設衛生管理マニュアルより)
食品を汚染させないためには、手洗いのタイミングも重要です。主なタイミングは「手指が汚染された場合」「作業工程が変わるタイミング(二次感染を防止するため)」「取り扱う食材がかわるとき」などです。
▽手を洗うタイミングの例
・食品を取り扱う直前
・加熱前の食品に触れた後
・下処理
・盛り付け作業
・配膳作業前
・廃棄物処理後
・トイレ使用後
それぞれの場面で適切に手を洗いましょう。
また、忘れてはならないのが「手荒れ」です。実際に、手荒れが原因で食中毒が起こることもあります。次のポイントを意識して手荒れの予防に努めましょう。
(1)水仕事後にはハンドクリームなどの保湿剤を使用する
(2)手荒れに配慮した石鹸や消毒剤を使用する
(3)手袋を使用する
(4)手を拭く際はタオルで擦らず叩くように拭く
これらの対策が食中毒の発生を抑え、結果的に楽しい食事を守ることにつながっていくのです。