- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県西桂町
- 広報紙名 : 広報にしかつら 令和7年6月号
■[今月のテーマ]生活習慣病について知ろう!~脂質異常症~
先月より、生活習慣病について紹介しています。今月は、脂質異常症についてです。
脂質異常症とは、血液中にふくまれるコレステロールや中性脂肪などの脂質が、一定の基準よりも多い状態のことをいいます。以前は、高脂血症ともいわれていました。一般的には「血液がドロドロの状態」と表現されます。脂質異常症にはどのような危険があるのでしょうか?
◇動脈硬化の原因の一つ
血液中に余分な脂質が多くなると動脈硬化を起こしやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。血管に強い圧力がかかっている高血圧の人が脂質異常症をともなうと、血管壁が傷つきやすいため、動脈硬化がさらに進行するリスクがあります。
脂質異常症には自覚症状がほとんどないため、気づくのが遅れ、ある日突然心筋梗塞や脳梗塞・脳出血などの大きな病気を発症してしまうという人も少なくありません。また、コレステロールが胆汁に多く含まれるようになると、胆石が生成され、胆石発作が起こることもあります。
◇こんな人は脂質異常症に要注意!
次の項目で該当するものが多い人は、脂質異常症への注意が必要です。
・肉類や揚げ物などが好きでよく食べる
・魚卵(イクラ、タラコなど)が好きでよく食べる
・お腹いっぱいになるまで食べる
・間食で甘いものをよく食べる
・青魚(サバ、イワシ、サンマなど)はあまり好きでない
・運動はあまりしていない
・肥満気味だ
・タバコを吸う(1日10本以上)
・高血圧あるいは糖尿病がある
・親や兄弟・姉妹に心筋梗塞や脳卒中になった人がいる
◇改善すべき5つの生活習慣
(1)禁煙…禁煙は必須!受動喫煙にも気をつけましょう。
(2)体重管理…BMI※が25未満であれば、適正体重を維持する。BMIが25以上であれば摂取エネルギーを消費エネルギーよりも少なくし、体重減少を目指す。
(3)身体活動・運動…有酸素運動を習慣的に行う(毎日合計30分以上を目標に)座ったり横になったりする時間を減らし、活動的な生活を送る。
(4)飲酒…アルコール量は1日25g以下にする。週に1度は休肝日を設けましょう。
(5)食事管理…食べすぎに注意。肉の脂身、加工肉、鶏卵をとりすぎない。魚や野菜、海藻、豆類の摂取量を増やしましょう。塩分は1日6g未満を目標に!
脂質異常症は食生活が直接的な原因となりやすいので、毎日の生活に気をつけることが大切です。また、運動不足・肥満・喫煙なども脂質異常症の要因として指摘されています。バランスのよい食事を心がけること以外にも、生活習慣には注意が必要です。
◇遺伝と脂質異常症
脂質異常症の原因の中に、少数ですが「家族性高コレステロール血症」といって、遺伝的要因によるものがあります。この場合には動脈硬化への進行が早いので、食事などによる自己管理だけでなく、病院を受診し、医師による治療や指導が必要となります。
家族など近親者に脂質異常症の人が多い場合には、早めに受診することが大切です。
問合せ:福祉保健課 保健係
【電話】25-4000