くらし 公民館報 東御 2025年6月号

■公民館活動を盛り上げましょう
◇「分館長研修会」「分館報編集担当者研修会」を開催しました
公民館長 原澤利明
研修会ではグループワークを行い、区の実情や工夫している取り組み、悩み等を出し合っていただきました。ここでは分館長研修会で出された話題を中心に分館活動の現状についてを3点にまとめて紹介します。
一 コロナ禍で分館活動が停止した影響がいまだに残っている。
活動再開には大きなエネルギーが必要です。行事等をやらないことがあたりまえになってしまった現状を打ち破れないという悩みを出された分館もありました。
二 行事を企画しても参加者が思うように集まらない。
区民の高齢化や少子化、感染症等への警戒感など様々な要因が影響しているようです。
三 運営方法等の引継ぎが途切れやり方がわからない。
3年間というブランクは伝統行事の分断危機にもつながっています。全ての分館事業が滞っているわけではなく、活動が再開され、活発になりつつある所もたくさんありました。反面、まだ1つも再開できていないという深刻な悩みを抱えている分館もありました。地域による取り組みの差が拡大しているのが現状のようです。
それでも私が各グループを回って勇気づけられたことは、どの分館長さんも「やるぞ」という意欲にあふれていることです。そんな分館長さんに私から次の提案をさせていただきました。
(1)区の役員・分館役員とのチームワークを大切に、計画段階から自らがワクワクしてくるような活動を企画しましょう。
(2)区民の意見を聞き、なくす行事と継続する行事を明確にしましょう。余力があれば新たな企画を試みましょう。の2点です。
白鳥台分館では区民アンケートを実施してこの取り組みを先取りしています。そして、アンケート結果を受けて「新歓・餅焼き会」「ボッチャ体験会」という新たなイベントが誕生しました。分館活動は、私たちにとって一番身近な行事であり、地域の和(つながり)を作り出す上で欠くことのできない活動です。区民が笑顔で楽しく集う公民館活動をもう一度皆さんの手で育てていきましょう。

■おらほのお宝発見
◇東御市の天然記念物(3)
元東御市文書館専門員 堀田雄二

北御牧地区で、5月中旬から7月上旬にかけて飛びまわるオオルリシジミは東御市天然記念物に指定されています。きれいな紫色の翅(はね)をした蝶で一時期は絶滅していたと考えられていたのですが、飼育管理されていた蝶を譲り受けた「北御牧のオオルリシジミを守る会」の会員により増殖されました。また、北御牧小学校の理科クラブでも飼育に取り組み、増えた個体を八重原を中心に放蝶したことで、今では自然増殖が認められるほどになりました。
オオルリシジミは県内では安曇野などで見られるくらいで、国内でも阿蘇山周辺に生息する程度にまで減少しています。蝶が飛び交う時期には、守る会の会員を中心にパトロールをしています。また、毎年親子観察会も開催され、多くの市民に親しまれています。こうしたことから、東御市の蝶にも指定されています。このほかにも、ご神木であるケヤキの大木や杉の木などで構成されている本海野の白鳥神社の社叢・島川原の諏訪神社境内に立つクロエンジュの木・稲荷神社(片羽)のサイカチ・2本の古木からなる加沢の大神宮の桜(原公園の東側にあります)などが市天然記念物として指定されています。また、指定はされていないものの、希少な植物として大切にしていかなくてはならないものもありますので最後に紹介します。木曽義仲の伝説が残る「滋野神社(海善寺)のシロバナクサボケ」は、かつて長野県の天然記念物に指定されていました。「熊野神社(中屋敷)の大ケヤキ」の親木は枯れてしまいましたが、脇から出た子が大木になっています。五十番観音の「弘法大師のさかさ杖」と呼ばれるしなの木には、この地を訪れた弘法大師が忘れていった杖が根づいて大木になったという伝説が残っています。市内各地に残る貴重な動植物を、私たちは守り伝え、後世の子孫に残していきたいものです。

■令和6年度 分館報コンクール審査結果・講評
〔全体評〕東御市公民館長
3月に令和6年度に発行された分館報の審査を行いました。入賞された分館はここに掲載したとおりです。おめでとうございました。
あと一歩の所で入賞を逃した分館報も多数ありました。引き続き、区民に親しみを持ってもらえる分館報をお作りいただければ幸いです。

◇分館報は世界一身近な広報紙
何といってもこれが分館報の一番の強みです。毎年行われる分館報編集担当者研修会において私が呼びかけているキーワードでもあります。区民の皆さんは配られてくる(回覧されてくる)分館報をお読みいただいているでしょうか。各区の分館報は年々進化し続けています。
向上したと思われる点を挙げてみます。
(1)読みやすさ・親しみやすさが意識されている…審査対象となった分館報は全てカラー刷りになりました。また、写真が大きく掲載され、読む者を引きつける構成になっています。
(2)区民の顔が見える、声が紙面に反映されている…掲載されている写真には区民の笑顔があふれています。また、区民へのアンケート結果や、区民の投稿記事を掲載する分館が増えました。編集担当者は、区民の顔を思い浮かべながら、読む人の心に届く編集を心がけています。皆さんからますます愛される分館報になればと願っています。

※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。

編集:地域づくり支援課 地域コミュニティ推進係
【電話】75-5506