くらし 野良猫による環境被害対策〜地域猫活動(ちいきねこかつどう)のすすめ〜

野良猫により糞尿被害や畑・家屋を荒らされる被害など様々な問題が発生してしまいます。しかし、現在の日本には犬と違って猫を捕獲するのに法的根拠がなく、野良猫が増えるままになり、被害の拡大が懸念されます。このような問題に対し、町では野良猫を不妊・去勢手術し、適正に管理することで猫によるトラブルを減らす「地域猫活動」を平成31年から開始し、推奨しています。

■地域猫活動とは??
地域における野良猫トラブルを解決するための仕組みづくりのことです。その地域にあった方法で、地域のルールに基づいて猫を適切に飼育管理し、不妊・去勢手術を徹底することで、猫をこれ以上増やさず、一代限りの生を全うさせることを目指します。このように地域で管理している飼い主のいない猫を「地域猫」と呼んでいます。

■長和町地域猫支援事業補助金について
長和町では、飼い主のいない猫の増加を防止し、町民の生活環境の保持及び動物愛護の啓発を図るため、地域猫に去勢手術または、不妊手術(以下、去勢手術等)を受けさせる方に対して、予算の範囲内で補助金を交付します。

◇補助額等について
補助対象経費:去勢手術・不妊手術に要する経費
補助額:10分の10 ただし、1匹につき5,000円が限度

◇不妊治療
不妊・去勢治療は猫を『増やさない』方法で一番効果があります。また、発情期のケンカ、マーキング行為など野良猫に関する苦情の多くは、不妊治療を施すことで解消できます。不妊手術が終わった猫には耳カットし、地域住民への『不妊手術が済んでいます、一代限りの命なので優しく見守って』というアピールにもつながります。

■不妊治療行わないと

(環境省資料より抜粋)

■地域猫活動に対しての取り組み
猫の飼い主や餌やりをしている人たちを中心とするボランティアグループを地域で結成していただき、地域猫として地域全体で野良猫を減らしていく管理をします。なお、ここで紹介する活動内容はあくまでも一つの方法です。
・ボランティアグループ内で飼育管理者を明確にして、飼育する猫を把握します。
・許可の得られた決められた場所・時間に餌やりをおこない(※)、食べ終わったら直ちに片づけます。
・屋外に地域猫のトイレ(やわらかい砂地)を設置し、管理します。
・管理する全ての猫に避妊去勢手術を実施します。(TNRマネジメント)
※従来は野良猫に餌をあげないように言われてきましたが、不妊・去勢手術の済んだ地域猫に適切に餌やりをおこなうことは、猫によるごみ漁り軽減など環境被害の改善につながります。

◇TNRマネジメント
野良猫を殺傷することなく確実に減らして行く方法のことです。捕獲後に避妊・去勢した猫を、地域住民で継続的に見守り、一代限りの生をまっとうさせることで野良猫が減っていく仕組みです。同時に地域の住環境がよくなり住みよい街になっていく、人にも猫にも優しいのがTNR・地域猫活動です。

■猫を飼っている方へ
◇室内飼育のすすめ
飼い猫は完全室内飼養に努めてください。屋外に出ると、感染症にかかったり、不慮の事故にあうなどし、最悪命にかかわります。飼い猫を屋外に出すことで、近隣へ糞尿被害などの環境被害を及ぼしていることがあります。また、地域猫活動取組地域では、首輪や耳カットのない飼い猫が屋外に出ていると、未手術の野良猫と判別することができなくなってしまいます。やむを得ず屋外へ出す場合は、必ず不妊去勢手術をし、飼い主がわかるよう首輪・名札を付けてください。

■最後に
猫を好きな人も、猫で困っている人も「飼い主のいない猫を減らしたい」という気持ちは同じです。地域全体で意見交換をして、出来るだけ多くの合意を得て「地域猫活動」を進めていただければと思います。地域猫活動に対して少しでも興味がある方は下記までお問い合わせください。

問合せ:
・住民生活課 環境温暖化対策係【電話】75・2081
・上田保健福祉事務所 食品・生活衛生課 食品・動物衛生係【電話】25・7153