くらし 「ヤングケアラー」を知っていますか?

ヤングケアラーは、一見ふつうのこどもたち。
だからこそ、まわりが気づき、声をかけ、手を差し伸べることが大切です。

「ヤングケアラー」とは本来大人が担うような家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども・若もののことです。勉強に励む時間、部活動に打ち込む時間、友人との何気ない時間、将来のことを考える時間など、子どもとしての時間をとれない子どもたちがいます。年齢や成長の度合いに見合わない負担や責任を負うことで、学校生活や友人関係、その後の人生に影響を及ぼすことが懸念されています。

■ヤングケアラーは、こんな子ども・若ものたちのことです
「直接的なケアだけでなく 見守りや精神的なケアも含まれます」

・障害や病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている。
・家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている。
・障害や病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている。
・目を離せない家族の見守りや声かけなどの気づかいをしている。
・日本語が第一言語でない家族や障害のある家族のために通訳をしている。
・家計を支えるために労働をして、障害や病気のある家族を助けている。
・アルコール・薬物・ギャンブル問題を抱える家族に対応している。
・がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている。
・障害や病気のある家族の身の回りの世話をしている。
・障害や病気のある家族の入浴やトイレの介助をしている。

ヤングケアラーは家庭内の問題のため、表に出にくいものです。小さいころから家族のケアをするのが当たり前の環境にある場合もあり、子ども自身や家族がヤングケアラーであると認識していないことがあります。また、家庭内の問題だからこそ隠したいと考えたり、家族から口止めされている場合もあります。
ヤングケアラーを把握し、必要な支援につなぐためには、みなさんの『気づき』が大切です。

◆気づきのサイン
・学校に行っているべき時間に、学校以外で見かけることがある
・毎日のように、炊事、家事をしている
・幼いきょうだいの送迎をしている姿をよく見かける
・身なりが整っていないことが多い
・家族の付き添いをしている姿をよく見かける(高齢者、障がい者の介助・介護、外国籍の親の通訳など)
・しっかりしすぎている
・周囲の人に気を遣いすぎる など

◆気になるサインを見つけたら
まずは、「元気?」「困っていることはない?」と声をかけてあげてください。ヤングケアラーひとりひとり、様々な思いを抱えています。その思いや行動を受け止め、気持ちに寄り添い見守ることが大切です。
「あなたのことを気にかけているよ」と伝え、困ったときには相談できる窓口があること、必要な支援が受けられることを伝えてあげてください。
みなさんの気づきや声かけが、家族のために頑張っている子どもへの支援の第一歩になるかもしれません。

・専用相談フォーム
・LINE相談
(本紙14ページの二次元コードをご参照ください。)

▽ヤングケアラーに関する相談は…
・こども未来課こども家庭センターへ【電話】0265-79-0007
・長野県ヤングケアラー専用相談窓口(社会福祉法人長野県社会福祉協議会)【電話】026-228-4244 (月~金8:30~17:00)