くらし 地域おこし協力隊だより

◆坂陸隊員
上松町の皆様、お久しぶりです。
急に寒くなり温度差にかなりやられているこの頃ですが、変わらず空き家の活用促進に向け、見えないところはありますが動いております。
私事ですが、最終年度の動きを考え始める時期になって来ました。空き家に携わり1年半が経過しましたが、目に見える成果を皆様にお見せできず足踏みしているように見えるかも知れません。しかし、実態はこちらが掲示できる条件も限界があり、なかなか活用できる物件も少なく、大きなモノですから国庫補助金の活用にも条件がありと、どうしたら諸々クリアして、新たな命をその物件に吹き込めるかなどを思案しています。
空き家を調査する中でも「この駅前の物件はこうなったらいいな。」とか「ここは静かに暮らしたい人向けに、こんな改修ができたらいいな。」なんて想像は出来るのですが、箱を整えたところで、営みがなければ「空き家」でしか無いのがこの活動の難しいところだと痛感しております。
完璧な流れとしては、外から人を呼び、同一人物の来町回数を重ね、移住したいと思わせて、空き家を活用する。ここまでが一番の流れだと思っていながらも、なかなかうまく行かないのが僕としてはとてももどかしい次第です。
余談程度ですが、これをご覧いただいている方で、もし空き家をお持ちで困っていたらお声がけください。
あと1年、この「地域おこし協力隊」という肩書きで町へ何を残し、影響を見いだせるか。可能な限り取り組んでいきます。

ps.「上松町(超)回復会議」という町をもっと住みやすく、面白くしたい!という企画を定期的に企画しています。広報にも流しますので、是非一度ご参加ください。

◆尾上季里子隊員
生涯学習担当の尾上季里子です。11月2日、3日の2日間、地域おこし協力隊主催のクラフトフェア『上松凱旋者(あげまつがいせんもん)』を開催しました。今年度は上松技術専門学校の79周年記念企画『椅子展』も同時開催で、木工品の販売やワークショップ、特産品やお菓子の販売など楽しんでいただきました。
今年の凱旋者は、上松技術専門学校の体育館を会場に開催され、その室内外の装飾を尾上一生隊員と共に担当しました。
町外から来られる方への目印に、道路沿いに設置した『のぼり旗』もひとつひとつ手作業でべんがら染めで制作しています。型染めという技法で『上松凱旋者』の文字を染色や糊で防染し、赤と黒の酸化鉄で染色を行ったもの、板締め絞りという技法で麻の葉模様に染色した赤をメインとした華やかなのぼり旗が出来上がりました。
会場の体育館の入口や会場内の壁には大きな布に糊で絵を描いて染めた凱旋者の看板や睡蓮染めという技法で染めた布や手ぬぐいをメインに壁に飾りました。
土を染料にして染めた布は優しい風合いで木工品にもなじみ、私たちのこだわりが詰まった装飾となりました。メインは木工市ですが、べんがら染めも多くの方々に見ていただく良い機会になったと思います。
のぼり旗や装飾品は、今後も毎年使用していく予定なので、上松凱旋者のイメージのひとつとなっていけば嬉しいです。
また、会場内のキッズスペースも担当し、積み木や塗り絵コーナーを作りました。塗り絵の色鉛筆は上松町内で拾った小枝を利用して制作し、木の感触や香りを感じながら塗り絵を楽しんでもらいました。色鉛筆作りは簡単なので、今後子どもたちと制作やナイフワークの企画も思案中です。
ご来場いただきましたみなさまありがとうございました。