- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県恵那市
- 広報紙名 : 広報えな 2025年2月号 No.391
※前回紹介時から飛躍を続け、世界に挑戦する方を紹介します
■初のワールドカップ出場 スケートで夢を追い続ける
高木美帆(みほ)さんや森重航(わたる)さんらの名が連なるW杯スピードスケート日本代表選手団。遠藤二にちか千翔さんは、そんな選手らと共に、1月末にカナダで行われるW杯に臨む。出場権を賭けた大会は、昨年12月の全日本選手権。最終日の1万メートルで3位となり、代表に選出された名だたる選手らの中に自分の名前があることを「ここまで長かった分、実感がなかった」と振り返る。
3歳でスケートを始め、小学生から競技に参戦。高校生で国体を二連覇し、スケート強豪の大学で切磋琢磨した。卒業後は北海道を拠点に、実力者がそろうチームで練習を続けている。週1日のオフも、動画を見るなどしてスケートのことを考える。「オフは競技から離れる選手もいるが、自分は違うみたい」と笑う。スケートは、ずっと遠藤さんの日常と共にある。
走り続けられる原動力は何か。国体で優勝した時、スケートで勝負できるかもしれないと思うと同時に「恵那の子たちに、ここからでも世界に行けることを見せたいと思った」と話す。自分が成績を残すことで道を切り開きたいという思いは、今も変わらない。久しぶりに恵那に戻った日、遠藤さんは、若い選手らが練習に励む恵那スケート場で汗を流した。一緒に滑ったのは、高校の後輩、大窪優太(ゆうた)さん。「二千翔先輩は、みんなの憧れ。W杯も応援しています」と言う。遠藤さんは、そんな気持ちも受け止め、世界に目を向ける。
周囲から代表選出の祝福を受け初出場を実感したとき、心に浮かんだのは、支えてくれた人たちの顔だった。特に家族はいつも自分の後押しをしてくれ、兄や弟とは一緒に練習に打ち込んできた。「家族の思いと支えがなかったら、ここまで来れなかった」と感謝する。
多く人の思いを力に変え、W杯で全力を尽くす。そしてその先には、小さい頃からの夢、オリンピックへの挑戦が待っている。
※1月23日時点の情報です
◆三郷町佐々良木 遠藤二千翔(えんどうにちか)さん(25歳)
恵那で生まれ育ち、兄や弟とともにクリスタルパーク恵那スケート場で力を付ける。現在、市体育連盟に所属しながら、一戸誠太郎(せいたろう)選手(ANA所属)が主宰するチームに参加してトレーニングを重ねている。
※これまでの戦績などは、市ウェブサイトを参照ください