くらし 特集01 最期まで自分らしくあるために 今こそ、人生会議を。(2)

■Support 「最期まで自分らしく過ごす」をサポート
人生の最終段階をどのように過ごしたいかは人それぞれです。
病気になっても、できる限り住み慣れた場所で、自分らしい生活を続けるために、在宅医療という選択があります。在宅で病気を治療しながら安心して療養生活を送る在宅医療ができるよう、医師を中心に訪問看護師・ケアマネジャー・リハビリテーションスタッフなど、在宅医療に関連する医療と介護の全ての職種が連携し、患者さんと家族をサポートします。

■Interview02 対話を大切に、希望へ導く
みのかもし在宅介護支援センター ケアマネジャー 田原 末子(たはらすえこ)さん
ケアマネジャーとして、介護保険を利用したサービスを必要とする人に対し、ケアプランを立てたり、介護サービスの調整をしています。その中で、本人やそのご家族と「どうしたいか、どうありたいか」という意思確認の支援のために対話することを大切にしています。対話から見えた課題をひも解き、希望に導けるような環境づくりのお手伝いができればと思います。
私自身、母を亡くしたときに「母の声を聞くことができなかった」と後悔しました。そのため、関わる利用者の皆さんには元気なうちから話をするように促しています。人の思いは常に変化します。つなぐノートを使って定期的に確認してみてください。

■Interview03 在宅での看取りを経験して
市内在住 安藤 美惠子(あんどうみえこ)さん
夫が肺がんと診断され、普段とは違う病院での入院生活は、夫にとっては辛い時間だったと思います。
夫の「自宅で生活したい」という希望を叶えるため、家族や医療関係者に相談し、在宅医療を選択しました。訪問に来られる先生や看護師は夫だけではなく、私たち家族のことも気遣ってくださり、気持ちが楽になりました。
在宅医療を選択してよかったのかを自問自答して悩んだこともありました。しかし、今は多くの人に支えられ、住み慣れた自宅で、最期まで過ごせた夫は幸せだったと思っていますし、家族で看取ることができたことに達成感を感じています。

■Information 出前講座 つなぐノートを書いてみよう
人生会議や、つなぐノートの活用方法などについて学ぶ「出前講座」を行っています。お気軽にお申し込みください。
とき:(月)から(金)
※1時間程度
ところ:申し込み者が用意(市内に限る)
対象:市内在住、在勤、在学で、おおむね5人以上の自治会、サークル、サロン、学校、PTAなどの団体
申込:実施を希望する2週間前までに、直接またはメールなどでひとづくり課へ
※詳しくは右の二次元コードからご確認ください
※二次元コードは本紙をご覧ください。
※参加者にはつなぐノートを配布します

■Topics02 在宅医療普及啓発講演会 
最期まで自分らしく過ごすために
-ゲームを通して大切なものを考えてみよう-
緩和ケアに携わる医師が感じた人生会議の必要性について講演を行います。また、「もしバナゲーム」を通じて、人生において大切な「価値観」や自分自身の「あり方」についてさまざまな気づきを得ることができます。最期まで自分らしく生きるために、今からできる「これから」の生活について考えてみませんか。
とき:11月27日(木)午後1時30分~3時(午後1時開場)
ところ:生涯学習センター 201集会室
参加料:無料
講師:杉山 陽子(すぎやまようこ)さん(中部国際医療センター緩和ケアセンター長、麻酔科医師)
対象:市内在住、在勤、在学の人
定員:50人(先着順)
申込:11月26日(水)までに、電話または右の二次元コードから高齢福祉課へ
※二次元コードは本紙をご覧ください。

●Comment
講師 杉山陽子さん
講座の前半では、最期のときの医療ではなく、がんのような重い病気と診断された時から受けられる「緩和ケア」について、体や心のつらさを和らげ、ご家族も含めて支える医療であることを知っていただきます。
後半は、人生会議についてお話しします。人生会議は難しいものではなく、「いざという時に自分が大切にしたいこと」を大切な人と話し合ってみることから始まります。
そうすることで安心して自分らしい人生を送ることにつながることを理解いただき、ご家庭での話題にしていただけたらと思っていますので、この機会にぜひご参加ください。お待ちしています。

問合せ:高齢福祉課 地域包括ケア推進係
【電話】内線503