くらし 地域おこし協力隊 活動報告

◆東白川村における地域生活の学びと気づき
この3か月間は、東白川村での暮らしを体験し、地域の皆様から多くのお話を伺いながら、当地の文化や生活の知恵に触れる貴重な機会となりました。
特に、地元の染色作家の方にご指導いただき、染めの体験を通じて、土地の自然と深く結びついたものづくりの在り方を学ぶことができました。
こうした体験を通じて改めて実感したのは、「暮らすこと」の本質的な豊かさです。

◇都市生活との比較における気づき
私は大学時代を都市部で過ごしましたが、その中で、人々の生活が効率や合理性を重視するあまり、日々の営みと自然や地域との関わりが希薄になっていると感じる場面がありました。
経済的・物質的な豊かさがある一方で、「暮らしの実感」が持ちづらいという感覚を持つようになったのです。
東白川村での体験は、そうした都市の暮らしとの対比の中で、「地域に根ざした暮らし」の価値を見つめ直す契機となりました。

◇東白川村で感じた地域の力と持続可能な暮らし
東白川村では、地域の方々が自然と調和しながら、日々の生活を丁寧に営んでいます。
例えば、無農薬で野菜を栽培する方、土地の特性を生かしてお茶を生産する方、地元の植物を活用して染色を行う方など、自然資源と暮らしが密接に結びついていることを実感しました。
生産と消費が地元の中で循環し、人と人とのつながりの中で生活が成り立っている様子からは、地域社会における持続可能な暮らしの一つのかたちが見えてきます。
都市部では得がたい地域ならではの価値や知恵が、この東白川村には今も色濃く残っています。こうした地域資源や人々の営みは、今後の村づくりや地域活性化を考える上でも、非常に示唆に富むものであると感じました。

◆プロフィール
菅原唯斗(すがはらゆいと)
勤務先:東白川村役場産業建設課

地域おこし協力隊活動報告は村のホームページに毎月掲載しています。