くらし 【特集】戦争と平和(2)

■わたしたちにできること 戦争を知り、平和を考える
○平和について考え、祈りましょう
戦没者を追悼し、世界平和を祈念するため、次の記念日には黙祷(もくとう)を捧げましょう。
・広島平和記念日
日時:8月6日(水)、8時15分(原爆投下時刻)
・ながさき平和の日
日時:8月9日(土)、11時2分(原爆さく裂時刻)
・終戦記念日
日時:8月15日(金)、正午

問合せ:総務課
【電話】055-934-4712

○原爆パネル展
核兵器がもたらした被害の大きさ等を知ることができる展示を行います。
日時:8月6日(水)~15日(金)
場所:
(1)市立図書館4階展示ケース
(2)原地区センター1階ホール
※(2)は、11日(祝)・12日(火)が休館です。

問合せ:総務課
【電話】055-934-4712

○平和祈念式典
戦没者・戦災死者の霊を慰め、世界の恒久平和を祈念するため、式典を挙行します。
日時:8月15日(金)、11時50分から
場所:市民文化センター小ホール
内容:黙祷・献花・小中学生による作文朗読・語り部による講話他
※当日、直接会場へどうぞ。
※式典に先立ち、10時45分から、遺族会主催の慰霊法要を行います。

問合せ:福祉企画課
【電話】055-934-4824

○「沼津の戦争と記憶」パネル展
戦争の記憶を次世代に引き継ぐためパネル展を開催します。
日時:
(1)8月5日(火)~14日(木)(土・日曜日、祝日を除く)
(2)8月19日(火)~29日(金)
場所:
(1)市役所1階多目的スペース
(2)サンウェルぬまづ展示ギャラリー
※パネルは8月15日(金)に開催する平和祈念式典でも展示します。

問合せ:福祉企画課
【電話】055-934-4824

■将来の日本を背負うのは若い世代 核兵器や戦争にNOといえる環境を私たちがつくる
○平和の願いを語り継ぐ
「今の生活ができるのは過去の過ちを伝承してきてくれた人たちがいるから。次は私たちが伝えていく番です」
そう語るのは、市立沼津高校に通う大塚さん。彼女は、高校生平和大使2025年長崎派遣代表に選ばれました。高校生平和大使は世界各地で核兵器廃絶と平和な世界の実現を訴え、国内外に向け発信を行っています。大塚さんも長崎市平和祈念式典への参加や県内で1万人署名活動などを行う予定です。
戦争を知らない世代の大塚さん。なぜ大使に立候補したのか尋ねると、小学生の頃、読書感想文で第二次世界大戦の悲惨さを描いた絵本「ちいちゃんのかげおくり」に触れ、祖父から戦時中の話を聞いた時のことを教えてくれました。
戦時中空腹だったことや防空壕では声を出してはいけなかったこと。「当時の私にとってはただ怖いなと思う程度でした。でも、かぼちゃや芋を見ると当時を思い出し、今でも食べられない祖父を見ると、戦争は終わった後も長く人を苦しめてしまうのだと悲しくなります」と大塚さんは話します。
平和大使についても最初は自分にできることがあるのかと不安を感じていたそうです。ですが今は、少しでも人々の記憶に残るような活動をしたいと前向きな姿勢を見せてくれました。
平和について大塚さんは、朝起きてご飯を食べて、学校に行ってまた次の日が来ること。そんな今の当たり前が崩れないことが平和そのものだと語ります。だからこそ、当たり前の日々を当たり前に続けられるように、大人任せにせず、若い世代も自分たちなりに声を上げ続けなければいけないと感じたそうです。
彼女は記憶を受け継ぐ人として「自分のようななんでもない高校生でも平和を願う気持ちさえあれば、平和に向けた行動ができるということをSNSなどを通じて証明し、平和をより身近に感じてほしいです。戦争について関心がない人も、漫画やアニメ、映画など何でもいいから戦争に触れてみてもらえたら」と静かに答えてくれました。
過去を忘れず、未来へつなぐために。大塚さんのまっすぐなまなざしに、平和な未来への希望を抱きました。

■戦争の記憶を未来へ
これまで紹介してきたように、私たちが暮らすこのまちにも、多くの悲しみと祈りの記憶が残っています。
80年前、戦争が終わったことで、私たちは再び穏やかな日常を取り戻すことができました。ですが、それは決して自然に訪れたものではありません。過去の出来事があったからこそたどり着いた「平和」です。
戦争を知らない世代が社会の大半を占めるようになった今、私たち一人ひとりにもできることがあります。それは、まちのなかにある記憶の場を訪れること。戦争について語られた言葉に耳を傾けること。そして、家族や友人と平和について語り合うこと。その全てが「戦争を起こさない力」になります。これは、平和な未来のために私たちに託された責任でもあります。
戦争・平和は、遠くの国の話でも、誰か任せのものでもありません。平和は日々の暮らしのなかで築かれ、守られていくものです。
これからも続く沼津を、今よりもっと平和で安心できるまちにするために。戦争の記憶を風化させることなく、次の世代へと確かに語り継いでいきましょう。「忘れない」という行動が、未来を変える力になると信じて。

問合せ:総務課
【電話】055-934-4712