文化 ぬまづの宝 100選さんぽ

■御成橋
狩野川とアーチ型の御成橋の眺めは、沼津を象徴する景観のひとつです。夜にはライトアップされ、昼とは違う美しさを見せてくれます。
御成橋の歴史は古く、前身となる港橋(湊(みなと)橋)が開通したのは今から149年前の明治9年。沼津で初めて狩野川に架かった橋でした。当初は今で換算すると約100円の通行料がかかっていたそうです。明治45年には、県東部で初となる鉄橋が完成し、御用邸へ訪れる皇族が通ることから「御成橋」と名付けられました。その後、洪水による破損や流出があり、昭和12年、現在の橋に架け替えられました。
戦禍にも耐え、長きにわたって人々の生活を支えてきた御成橋からは、狩野川はもちろん香貫山や牛臥山、沼津のまちなみを眺めることができます。また、初夏のこいのぼり、夏の花火大会、冬の消防出初式での一斉放水といった四季折々に狩野川で行われる行事も、御成橋と一緒に眺めることでより沼津らしさが感じられる気がします。週末は我入道の渡し船も運航していますので、秋風を感じながら御成橋がつくり出す沼津の景色を味わうのもおすすめです。
まちと人をつなぎ続ける沼津のシンボル御成橋。季節を感じるお散歩に出かけてみませんか。

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