健康 毎日の食事 たくさん噛(か)んで食べていますか

生命維持だけではなく、人生に喜びと彩りを添える日々の食事。よくかんで食べることが習慣になると、身心の健康維持も期待されます。いつもの食事内容、食べ方を見直してみませんか。

■何でかむことは必要なの?
▽健康づくり課 守屋美紀(もりやみき)歯科衛生士
食べ物を食べるときによくかむことは、唾液の分泌を促したり、脳に刺激を与えたりします。唾液は、口や体の健康を守るために必要不可欠です。年齢を重ねると分泌量が減少するので、意識して口を動かして食事をするようにしたいですね。また、脳への刺激は認知症予防も期待されます。自分の歯が無くても、入れ歯などを付けてかめる環境を作ることが大切です。

▽約58%の、子どもたちのかむ力が不足しています。
※令和5年度小学4年生802人を対象に調査
健康づくり課調べ

■低栄養を予防しよう!カムカム健康プログラム
市では今年度、介護状態になる原因の一つである低栄養状態を防ぐ目的で『カムカム健康プログラム』を実施。口の健康・栄養と十分な咀嚼(そしゃく)・社会参加を達成する、さまざまな取り組みを行っています。

▽こんなことに取り組んでいます
・自宅で口腔エクササイズ(口の健康)
・カムカム弁当を食べる(栄養と十分な咀嚼)
・みんなで弁当を一緒に食べる(社会参加)

▽切り方・ゆで時間を変えてかみ応えアップ
日頃の食事は、少しの工夫でかむ回数が増えます。ぜひ、取り入れてみてください。
例えば…
薄切りのじゃがいもは一口大の乱切りで、かむ回数が増加!

▽参加者 大澤万壽美(おおさわますみ)さん
歯の大切さは以前から感じており、ケアを続けてきたおかげで、今でも全て自分の歯です。普段は、意識して固いものは食べていませんが、カムカム健康プログラムを通して、かみ応えのある食事を心掛けるようになりました。家族の中で、かたさ加減には意見もありますが、みんなが笑顔で、楽しく食べられるものを考えて食事を楽しみたいですね。

■かんで防ぐ子どものポカン口
近年、ポカン口(口唇閉鎖不全)の子どもたちが増えています。引き起こされる口呼吸は、唾液の量を減少させ、自浄・抗菌作用を低下。むし歯・歯周病・口臭の原因につながります。

▽対処法
・噛み応えのあるものをよくかんで食べる
・お口の筋肉のトレーニング
・鼻の病気の治療
・あいうべ体操(口呼吸を鼻呼吸に改善)

■口唇閉鎖不全のチェックリスト
・口や唇が乾燥しやすい
・上の前歯に茶渋のような着色がある
・意識していないと口が開いてしまう
・鼻炎症状を持っている
・いびきをかく
・食事中に「くちゃくちゃ」という音がする
・口臭がある
※1つでもあてはまる場合は、口呼吸かも!?

■子どもたちもたくさんかむことにチャレンジ中!
市内の保育園・こども園では、かみ応えのある
「カミカミメニュー」が給食で提供されています。

問合せ:健康づくり課
【電話】34-3281