- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県島田市
- 広報紙名 : 広報しまだ 2025年8月号
■昔から住んでいる人も、新しく来た人も、みんなが住みやすい地域を目指して
岸町自治会・自主防災会相談役
中村嘉夫(なかむらよしお)さん(岸町)
長年、六合地区岸町の自治会活動に携わってきた中村さん。活動が縮小傾向の中、住民同士お互いの顔が分かる関係の必要性を語ります。全ての人が住みやすいまちを目指して、時代に合った自治会運営の方法の模索が続きます。
▽よそ者を変えた自治会活動
市内出身の中村さんは、就職を機に県外に移住。その後、島田に戻り、住み始めたのが岸町でした。
「約40年前に現在のところに越してきました。昔からのつながりが強い地域でしたので、いつも『自分はよそ者だな』と感じていました。それを変えたのが、浅間神社の総代役。先輩たちに任され、あまり気が乗らずに始めたものの、振り返ると良かったこともたくさんありました。野菜ができれば分けてもらったり、子どもたちの面倒をみてもらったりなど、自治会活動に飛び込んだことで、顔が分かる関係を作り、地域のコミュニティに溶け込むことができたのではないかと思います」
▽地域課題を自分たちで解決
令和元年度から自治会役員となり、会長も務めた中村さん。在任中に始めた、新たな取り組みについて話します。
「町内を流れる東光寺谷川は、豪雨のときに水位が上昇するので、以前から懸念していました。行政などとも話をしましたが、自治会としても自分たちの地域は自らの手で守ろうということになり、土砂災害対策協議会を結成。自治会役員、有識者、組長などから組織し、大雨が降れば土のうを作ったり、危険箇所に詰めたりしています。地域の地理的特徴を熟知しているので、機動的かつ効果的な災害対策ができる組織になっているのではないかと思います。住民からの要請があれば、すぐに駆け付けて問題を解決していきたいですね」
▽誰もが意見できる地域
「災害の時だけではなく、あらゆる場面で住民同士のつながりは必要だと感じています。コロナ禍を経て、常会など集まる機会が減ってしまったことは残念ですね。何かを決める時には、会合が必要です。顔を突き合わせて、お互いに言いたいことを言う。そうすると、だんだん相手のことが分かってきますからね。今の岸町は、新しく家を建てて引っ越してくる若い世帯が多いのが特徴。だからこそ、若い人たちの声が知りたいんですよね。そのために現在、若い世代に自治会活動への参加を促しているところです。会合などを通して誰もが自治会の中で意見を言い、地域づくりの主役になってもらえるとうれしいです」
自身のことを「昔の人間だから」と話す中村さん。そんな先人の知見が生む構想の数々は、地域の安全安心をこれからも守っていくでしょう。