健康 ~食事・治療・歯・薬・介護を考える~教えて!健康のコツ

小笠袋井薬剤師会 その61

■しっかり睡眠を取れていますか
◇十分な睡眠時間確保は健康増進に役立つ
睡眠は、心身の疲れを回復し明日への活力を養う時間であり、健康を保つために適切な睡眠時間と良質な睡眠を確保することが大切です。適切な睡眠時間の目安は、成人で6〜8時間程度とされています。また、高齢者では睡眠時間そのものが寿命に及ぼす影響が希薄となり、寝床で過ごす時間(床上時間)が過度になるとかえって健康を損ねる恐れがあるので、床上時間が8時間以上にならないことが目安とされていることにも注意が必要です。良い睡眠は心血管、脳血管、代謝、内分泌、免疫、認知機能、精神健康の増進・維持に重要であり、睡眠の悪化でこれらに関したさまざまな疾患のリスクが増加する可能性があります。

■日本人の約4割は睡眠不足
良い睡眠には2つの目安があり、睡眠時間が適切であることと、睡眠で休養が十分に得られた感覚があることが重要と考えられています。しかし、国民健康・栄養調査によると1日平均6〜8時間睡眠がとれている人の割合は、年代ごとに差はありますが5〜6割程度で、日本人の約4割程度は睡眠時間が足りていないと言えます。また、睡眠で休養がとれていると感じている人の割合は年々減少傾向にあります。

■睡眠の質を上げるポイント
睡眠の質を上げるために生活習慣は重要な要素です。具体的には、(1)生活サイクル(就寝、起床、食事の時間)をなるべく一定にする(2)定期的に適度な運動をする(3)寝室は適温、静穏を保ち夜に暗く朝に明るいというメリハリをつける(4)午睡をできるだけ控える(必要な場合15時以前に15〜30分以内に留める)(5)カフェインの摂取は昼食後以降控え、就寝直前の喫煙、飲酒を控える(6)入浴は寝る直前は避け、ぬるめのお湯にゆっくりとつかる(7)寝床で睡眠以外のことはできるだけ控えるなどがあげられます。
それでも睡眠がとれず生活に支障をきたしている場合、適切な受診も必要だと考えます。睡眠の薬は、正しく使用すれば怖いものではありません。生活習慣の見直しや睡眠環境の整備、必要であれば薬物療法などを実施して不眠改善に取り組んでいきましょう。

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