くらし 《特集》市地域イノベーション戦略~共創による都市と経済の再起動

地域を取り巻く課題は、日々多様化・複雑化しています。公共交通の利便性の低下や人口減少に伴う地域活動の担い手不足など、課題は互いに関連し合い、行政だけでの解決が難しくなっています。
そのため、市民や行政、民間企業など多様な主体が協力し、共に課題解決に取り組むことが求められています。市では、こうした連携を推進し、持続可能なまちづくりへとつなげています。

◆地域イノベーションとは
近年、複雑化する地域課題の解決方法として注目されているのが「地域イノベーション」です。これは、地域が抱える問題を住民・行政・企業・学校などが共に考え、新しいアイデアや仕組みを生み出して解決につなげていく取り組みを指します。

◆なぜ今、地域イノベーションを進めるのか
国は令和4年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、スタートアップ育成5カ年計画を策定しました。さらに令和7年には「地方創生2.0基本構想」を掲げ、地域の潜在力を生かした新しい組み合わせによる付加価値の創出を進めています。
県が策定したスタートアップ支援戦略2025では、特に東部・伊豆地域へのスタートアップ誘致に力を入れています。
市は財政非常事態を乗り越え、「攻めの将来投資」へと舵を切りました。国の政策や県の戦略と重なることで、今が地域イノベーションへ挑戦する絶好の機会になっています。

◆地域イノベーションの目的
地域イノベーションの目的は、地域を活性化させ、持続的に発展できるまちを築くことです。市民一人ひとりが主体となり、企業や団体、行政と力を合わせて新しい挑戦を生み出すことが、裾野の未来を支える原動力となります。市民と行政が共に考え、行動する「共創」の文化を根付かせ、長く続くまちの力を育むことこそ、市が目指すゴールです。

◆地域イノベーションが狙う領域
人口減少により需要は細分化・多様化し、民間サービスは担い手不足や市場縮小によって後退しています。さらに行政サービスもニーズの多様化により再構築が必要となっています。その結果、行政・民間双方のサービスが少しずつ後退し、地域には「サービスの空白」が生じかねません。

◆市地域イノベーション戦略

◆市地域イノベーション戦略
市地域イノベーション戦略は、市の地域活性化を目指し、市内総生産の向上と交流人口・関係人口増加を目標に策定した取り組みです。3つの重点戦略で構成されています。
一つ目は、スタートアップ企業(新しい分野に挑戦する企業)の創出です。市内で新しい価値を生み出す“起業の風土”を育てていきます。
二つ目は、オープンイノベーションの推進です。オープンイノベーションとは、外部のアイデアや技術を取り入れたり、自分たちの持つアイデアを他の人に活用してもらったりすることで、新しい解決策やビジネスを生み出す仕組みです。市内外の事業者をつなぎ、お互いの強みを生かし合うことで可能性を広げます。
三つ目は、市外スタートアップ企業の誘致です。市外から新しい資本や人材、知識を取り込み、地域の力をさらに高めていきます。
地域の課題をチャンスに変え、市内外の人や企業が共に挑戦できる仕組みをつくることが、「市地域イノベーション戦略」の未来に向けた取り組みです。

◆共創パートナー提案募集制度
行政と連携して「実証」や「共創」に挑戦したい事業者からの提案を募集しています。提案の対象要件は地域の課題解決など、市の戦略に資するものです。
募集期間:令和8年3月31日(火)まで

問合せ:戦略推進課
【電話】995-1804

■地域イノベーションキックオフイベント
市の地域資源や課題を把握してもらう市内視察やスタートアップ事業のキーマン、市内事業者などによるトークセッション、ディスカッションを行います。
日時:10月24日(金)12時35分~20時35分、25日(土)9時~12時
会場:
・24日(金)…生涯学習センター、市民文化センター
・25日(土)…市役所
参加費:無料 (交流会などは有料)
申し込み:オンライン

問合せ:渉外課
【電話】995-1858