- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県伊豆の国市
- 広報紙名 : 広報いずのくに 令和7年9月号
右原(うはら)和摩(かずま)さん
伊豆の国市消防団本部長
■災害は「他人事(ひとごと)」ではなく「自分事(じぶんごと)」である
今年度、新たに市消防団本部長に就任した右原和摩さん。平成14年度に消防団へ入団、令和元年度には第11分団長を務め、10年間の現場を経て本部長になった今、感じていることや、防災への思いを伺いました。
消防団活動で右原さんが特に印象に残っている現場は、令和元年台風19号でした。記録的な大雨により関東・東北地方に甚大な被害をもたらしたこの台風襲来時に分団長だった右原さんは、団員たちへ巡回指示を出すべきか葛藤しました。「団員の命を預かる立場として、暴風雨の中、巡回させるのは本当に怖かった」と災害は「他人事(ひとごと)」ではなく「自分事(じぶんごと)」である当時の心境を語ります。しかし、団員たちに巡回指示をしなくてはならない時には、「自分の命を最優先にして、決して無理をせず、市民の安全を守るよう伝えました」。結果として団員全員が無事だったのは、日頃の訓練の賜物(たまもの)だったと言えます。右原さんがこの経験から得た教訓は「日頃の備えこそが一番の災害対策」。この言葉は、本部長となった今も胸の奥にあります。
近年、全国で異常気象による災害が多発し、いつ伊豆の国市で大災害が起きてもおかしくない状況です。「他の地域での災害ニュースを『他人事(ひとごと)』として聞き流さず、『自分事(じぶんごと)』として考えてほしい。災害時に落ち着いて消防団活動をするためには、日頃からイメージし、訓練しておくことが重要。そうすることで、いざという時に冷静に行動できます」。
右原さんの話から、日頃の備えの大切さが分かりますね。8月31日の総合防災訓練に参加できなかった人も、この機会に災害について考えてみましょう。今この瞬間に災害が起こったら、あなたはどうしますか?その想像力が、あなた自身や大切な人の命を守ります。
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