健康 森町地域包括ケア講座 No.21

■すい臓がんについて(2)
最近、すい臓がんが増えているという話を聞いたことがあるかもしれません。すい臓がんの一番の問題は、早期発見が難しいことです。すい臓がんの検査として広く行われているのが血液検査と腹部超音波(エコー)検査です。血液検査ですい酵素(アミラーゼ)が高い値を示している場合、すい臓が何らかの原因で炎症を起こしている可能性があるので、精密検査をお勧めすることが多いです。腹部エコー検査では腫瘍そのものが見つかることもありますし、はっきりした腫瘍が無くても、すい液の流れが滞っている状態(すい管の拡張)やすい液が溜まった袋(すいのう胞)が見つかることがあり、早期のすい臓がんを見つけるきっかけになることがあります。腹部エコー検査の注意点として、すい臓は胃の後ろにある臓器なので死角ができやすく、食後の検査はできません。また、太っている方はすい臓が非常に見えにくいので、CTやMRI検査を行わないと、病変を見逃してしまう可能性があります。