イベント 【今月の特集】アジア競技大会・アジアパラ競技大会まであと1年 名古屋が世界の舞台に(1)

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■特別対談
世界で活躍している愛知県出身のプロ車いすプレーヤー小田凱人(おだときと)選手と広沢市長が車いすテニスのこと、名古屋のこと、そしてアジア競技大会・アジアパラ競技大会のことについて語りました。
◇競技を始めたころに掲げた目標が実現
市長:日頃から活躍を拝見しておりますが、競技を始められたころから、世界のトップに立つという目標はありましたか。

小田:ありました。車いすテニスを始めた小学4年生のときに、コーチと「東京パラリンピックは年齢的に出場が難しそうだから、次のパリパラリンピックを目指そう!」と話をしました。その目標のために「その時までにこの選手を、その2年前にはこの選手に勝てるようしよう」と決めました。

市長:まさにその通りになったのですね。

◇競技をする上で大切にしていること
市長:車いすテニスは「楽しいもの」、それとも「ひたすら訓練やトレーニングをするもの」のどちらですか。

小田:「常に楽しいな」という気持ちが強いです。あくまで自分がやりたいことをやっている考えが根本にあるので、辛いという気持ちが勝ってしまうと結果も出ないし、たぶん楽しくないと思うんです。まずは、自分が試合も練習も楽しむことを大切にしています。

市長:自分を負かすようなライバルに出てきてほしいですか。

小田:出てきてほしいですね。僕より年下の選手の中には、僕のプレースタイルに似たプレーを試合でしているなって感じる選手がいるので、次のロサンゼルスやその次のブリスベンでのパラリンピックでそんな選手たちと競うことができたらいいなと思っています。

◇お気に入りのなごやめし
市長:ちなみに名古屋には来られますか。

小田:日本にいる時は愛知県を拠点にしているのでよく行きますよ。

市長:お気に入りのなごやめしはありますか。

小田:味噌(みそ)煮込みうどんはもちろん好きですし、味噌カツとか、記念日などはひつまぶしを食べにも行きますね

◇アジアパラ競技大会への思い
市長:来年はこの愛知・名古屋でアジア競技大会・アジアパラ競技大会が開催されます。車いすテニスは天白区にある東山公園テニスセンターで実施予定ですが、大会に対する思いをお聞かせいただけますか。

小田:地元愛知で国際的な大会に参加するのは僕自身初めてで、不思議な感じがしますが、どんな大会になるんだろうという期待もあります。ぜひ世界ランキング1位で大会を迎えたいと思っています。そして、どの競技よりも一番注目される試合にしたいです。テレビでしか試合を見たことない方が多いと思うのでぜひ生で観戦してほしいです。

◇子どもたちに伝えたいこと
市長:子どもたちに向けて伝えたいメッセージはありますか。

小田:「やりたいことはやりたい」と大人に自分の気持ちを伝えてほしいですね。自分の好きなことをしづらい環境や壁もあると思いますが、僕はその壁を気にせずに昔からやってきました。足が悪いだけでスポーツができなくなるという考えには疑問しかなかったんです。僕としては「自転車・バイク・車いす」みたいに他の乗り物と同じ感覚なので。
それこそ、足に障害がなくても誰もが車いすテニスをしたいと思えばできるようになるといいと思います。近い将来、足に障害がない人も車いすテニスを始めて、僕のライバルになることを期待しています。逆に僕が一般のテニス大会に出るのも面白いですよね。