文化 歴史散歩 308

■風流六歌仙 のうち 在原業平 (当館蔵)
浮世絵といえば江戸というイメージがありますが、本作は五粽亭広貞(ごそうていひろさだ)が手掛けた上方絵(京・大坂で作成された浮世絵)と呼ばれるものです。版元(制作・出版)は左下の「川音」印から、広貞の作品を多く手掛けた大坂の版元・川辺屋音次郎と分かります。
まさしく平安歌人に扮した「歌舞伎役者のブロマイド」らしい役者絵で、構図の妙や色彩、ぼかしなど、江戸に劣らぬ上方絵の技術の高さがうかがえます。
7月1日(火)から、歴史ひろばで展示しています。

問合せ:歴史博物館
【電話】63-6100