- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県新城市
- 広報紙名 : 広報しんしろ ほのか 令和7年6月号
これからの季節、台風や前線の影響で、大雨、洪水、暴風などによる自然災害が発生しやすくなります。
気象庁では、近年、雨の降り方が局地的に激しくなっている状況を踏まえ、命に危険を及ぼすような災害が予想される地域の自治体や住民の方々に、より分かりやすい情報を、より早いタイミングで発表しています。
皆さんが早めの避難などの防災行動をとることができるよう、市でも防災行政無線などを使って情報を発信しています。時間を追って段階的に発表される「早期注意情報」や「気象情報」、「注意報」、「警報」などの防災気象情報を有効に活用し、早め早めの防災行動をとるようにしましょう。
昨年の豪雨では、門谷地区の道路が土砂崩れで通行止めになるなど、本市にも多くの被害をもたらしました。日頃から災害への備えをしましょう。
今回の特集では、情報収集方法や避難準備のポイントなどを紹介します。
■大雨や台風による災害は毎年発生しています
大陸と大洋にはさまれた日本には、季節の変わり目に梅雨前線や秋雨前線が停滞し、大雨を降らせます。また、7月から10月にかけては日本に接近・上陸する台風が多くなり、大雨、洪水、暴風などをもたらします。特に、傾斜の急な山や川が多い本市では、台風や前線による大雨によって、土砂崩れや川の氾濫などが発生しやすいです。
幸い、本市では人命に関する被害は近年ありませんが、全国的には顕著な災害を起こしたものだけでも次の災害がありました。
・平成29年7月九州北部豪雨
死者42人
住家被害3,864棟
・住家被害3,864棟平成30年7月豪雨
死者263人
住家被害51,110棟
・令和元年房総半島台風
死者9人
住家被害93,372棟
・令和元年東日本台風
死者105人
住家被害105,699棟
・令和2年7月豪雨
死者84人
住家被害16,548棟
近年は、短時間に狭い範囲で非常に激しく降る雨も頻発しています。また、雨で増水した川を見に行って流されてしまったり、浸水した道路で側溝の境界が見えにくいために転落したりする事故も全国では発生しています。
■1時間降水量80mm以上の年間発生回数は1.7倍に
◇全国アメダス(1300地点当たり)
1時間降水量80mm以上の年間発生回数
1時間あたりの降水量が80mmの雨は、猛烈な雨と表され、息苦しくなるような圧迫感や恐怖を感じるような雨のことを指します。
最近10年間(2015~2024年)の平均年間発生回数(約24回)は、統計期間の最初の10年間(1976~1985年)の平均年間発生回数(約14回)と比べて約1.7倍に増加しています。昔に比べ、大雨になる回数が増えたり、線状降水帯が同じ場所に居座るなど、雨の降り方が変わっていることが分かります。
■レベル4で全員避難
異常気象が昔に比べ増えたことにより、国は令和3年5月に災害対策基本法の一部を改正しました。これにより、5段階の警戒レベルを使用して市民の皆さんが災害時に取るべき行動が直感的に分かるようになりました。
ポイントは警戒レベル4で全員避難することです。なお、警戒レベル5は、既に災害が発生していることを表しています。
■防災行政無線の活用方法
大雨や台風などの災害時には、市は防災行政無線や市ホームページ、SNSなど、さまざまな手段で市民の皆さんへ情報を発信します。
各ご家庭に配布している防災行政無線戸別受信機は普段、コンセントを利用して給電している場合が多いです。しかし、停電時にはコンセントから給電することはできません。この戸別受信機は、非常時に乾電池を利用して放送を聞くことができます。停電時に備え、電池の備蓄をお願いします。
◇使用できる乾電池
各家庭にある戸別受信機によって使用できる乾電池が異なります。自宅にある戸別受信機は、どの乾電池が使用できるかを確認して備蓄しておきましょう。なお、単1電池から単3電池までサイズに合わせて使用することができる戸別受信機もあります。使用する電池サイズに「ツメ」の位置を調節して、指定数値の電池をご利用ください。