- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県岩倉市
- 広報紙名 : 広報いわくら 2025年12月号
■唯一無二の武将隊
大島 愛彦(おおしま よしひこ)さん(岩倉武将隊)
城はなくとも、志はある。かつて岩倉城があったこの地で、歴史を伝え、まちを元気にしようと活動している人がいます。今回は、岩倉市独自の武将隊として活動している大島愛彦さんに話を伺いました。
武将隊といえば甲冑ですが、大島さんはこの地方出身の戦国武将山内一豊の大河ドラマ「功名が辻」を見て戦国歴史を好きになり、好きが高じて甲冑を購入しました。陣羽織など小物も含めると総額50万円にもなり、家に飾っておくだけなのももったいないと思い、岩倉武将隊を立ち上げました。
最初は、他所の武将隊を真似て甲冑劇やダンスなどをしていましたが、その場その場で喜んでもらえることと自分がやりたいことを試行錯誤して積み重ねていきました。SNSを通じて一緒にやりたいと言う人が出てきて武将隊の仲間も増えていき、活動の幅が広がり、子ども会や老人ホーム等での活動が口コミで広がっていくと毎月のように依頼がくることもありました。
他所の武将隊の多くは城があってそこを拠点に活動していることが多いですが、岩倉武将隊の活動はあくまでボランティア。拠点に定期的に詰めて活動をしなければならないとなったら、仕事や家庭もある中でとてもじゃないけど13年も続けて来られなかった。城がないからこそ岩倉武将隊は活動の機会を得られた、と大島さんは言います。
新型コロナウイルス感染症が流行してからは以前ほどの忙しさはなくなりましたが、その間少人数でもパフォーマンスができるようにサックスを習うなど、新しいことにもチャレンジしています。勝負度胸がついて人前で話すことも得意になってきました。歴史トークにも磨きをかけて、今年は名古屋の高校に招かれて講師も務めました。
13年かかってパフォーマンスとしては完成形が見えました。今後は、受けた依頼に丁寧に応えていき、求めてくれる人の気持ちを大切にして、お互いにメリットのある活動をしていければと考えています。そして、岩倉武将隊を通じて岩倉の歴史を知ってもらい、岩倉の歴史を通じて岩倉への愛着を育んでもらえたら、と語っていただきました。
