- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県
- 広報紙名 : 県政だより みえ 令和7年2月号
自分たちがかがやけば、地域もかがやく
次代を担う 三重人(みえびと)たち
■三重の未来を切り拓(ひら)く人の挑戦を紹介します!
◆赤目から名張市全体をもっと盛り上げたい!
名張市地域おこし協力隊 川崎 智哉(かわさき ともや)さん
名張市の観光名所「赤目四十八滝」で、カフェ「忍法赤目プリン」を経営しています。私は神奈川県出身で、高校生の頃から観光や地域振興に興味があり、大学でも地域活性化につながる活動をしてきました。就活時は、ちょうどコロナ禍で、観光業への就職が難しく、化粧品メーカーに就職したのですが、目の前の仕事に懸命に取り組みながらも、観光業や地域振興への思いを断ち切れずにいたんです。そんな時に、観光振興とSDGsを絡めた地域おこし協力隊を名張市で募集していることを知り、自分が興味ある事に熱量を持って取り組んでいきたいと思い切って応募を決めました。
着任後、赤目四十八滝を訪れて驚いたのが、年間を通してたくさんの観光客が訪れているにも関わらず、商店街の多くの店舗が営業していなかったことです。観光振興のために来たからには、もっと赤目全体を盛り上げていきたくて、名張市の地域おこし協力隊で観光プランナーとして活躍している方を誘い、元々興味のあった飲食に挑戦しました。さまざまな観光地を視察すると、ご当地プリンが人気だとわかり、地元食材を使ったプリンに可能性を感じました。たまたま市内でカフェをされていた方ともご縁があり、一緒にレシピ開発を進め、令和5年8月にカフェをオープンさせました。
◆こんなことに取り組んでいます!
▽赤目を訪れる観光客の満足度を高めたい!
赤目四十八滝を訪れた後に休める場所として、また、オールシーズン楽しめるスポットとして、カフェを365日可能な限り営業し、観光客の満足度向上をめざしています。共同オーナーである観光プランナーの力を借りて、ブルーベリーやサツマイモ、ほうじ茶など、近隣地域の食材を使ったプリンを提供したり、旅行会社と連携して、赤目に立ち寄る観光ツアーを企画したりするなど、少しでも地域経済の活性化や地域の魅力発信につなげたいと思い取り組んでいます。
また、地域全体を盛り上げようと、放置竹林の竹を活用した「竹あかり」をはじめ、赤目四十八滝渓谷保勝会や地元の店舗経営者の皆さんと協力し、定期的にイベントやワークショップを開催しています。赤目全体を楽しみながら周遊できる仕組みづくりに取り組み、観光客だけでなく、地元の皆さんにもやっぱり赤目はいい場所だと感じてもらいたいと思っています。
「やりたいことや夢って口にすると、協力してくれる人が自然と集まるもの」だと感じています。実際、赤目でカフェをやりたいと話していたら仲間が集まり、計画が広がり、実現することができました。最近では、定期的にプリンを買いに来てくださるお客さんやプリンを目当てに遠方から来てくださるお客さんも増えています。赤目渓谷はまだまだ観光地としてポテンシャルを秘めた場所で、若い世代を中心に地域を盛り上げる新しい動きが次々と生まれています。いつでも活気に満ちあふれ、たくさんの観光客に選ばれるまちをつくっていきたいです。