くらし 【伸びゆくまち・桑名】第36弾
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- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県桑名市
- 広報紙名 : 広報くわな 令和7年5月1日号
桑名のまちづくりが進んでいく様子をシリーズ化してお伝えしていきます。
■防災体制を強化し、まちの安全を守る!消防本部高台移転
▽消防本部高台移転 供用開始目前!
令和5年度から工事を進めてきた消防庁舎等再編整備事業が最終段階に差しかかっており、6月から供用を開始する予定です。
当事業がスタートしたきっかけは、江場にある現在の消防本部が、県の公表した南海トラフ巨大地震における本市の地震被害想定で、2mから5mくらいの津波浸水想定地域に指定されていることでした。大規模災害の発生時に、消防活動の拠点として十分に機能を発揮できるよう、本部機能を大山田地区市民センター周辺エリアである高台への移転を進めてきました。また、大山田分署が老朽化していることもあり、消防本部の移転と同時に大山田地区市民センター周辺エリアへ移転を行います。
さらに、隣接地には、災害時に避難者を支援する防災広場も整備され、給水車や電源車の乗り入れも可能です。また、座板を外すことで炊き出し用かまどとして利用できる「かまどベンチ」や、下水道管路にあるマンホールの上に簡易な便座やパネルを設置した「マンホールトイレ」を整備するなど避難所としての機能も強化しています。
▽新たな機能をご紹介
(1)警防本部室
消防本部では災害が起きると警防本部を設置します。現場の状況や関係機関との連携などさまざまな情報を集約し、現場の指揮を行う役割を担っています。災害発生時は、現場の状況報告や関係機関からの連絡などが次々と入り、状況が刻々と変化していきます。そのような情報をいち早く、正確に把握し的確な指揮を行うため、今回新たに整備した120インチの大画面スクリーンや75型のモニターなどを活用し市民の皆さんの安全・安心を守ります。
(2)消防本部事務室
新消防本部の事務室は、従来の個人机や固定電話を廃止して、グループアドレスという形を採用しています。大規模災害時には緊急消防援助隊など他市町の応援隊を受け入れることが想定されます。予測が困難な災害にも柔軟に対応ができるようレイアウト変更が可能で、消防活動の拠点としての機能を十分に発揮できる仕様としました
▽つながる、広がる多機能複合施設
公共施設の老朽化は市の直面している課題であり、大山田地区市民センター、大山田まちづくり拠点施設も老朽化が懸念されていました。新消防庁舎は、消防本部、大山田分署のほかに大山田地区市民センターや大山田まちづくり拠点施設、消防団詰所、郵便局が入った複合施設となります。この施設では、エントランスや駐車場、会議室として利用できる貸室スペースなどの共有空間を有効活用し、地域の人たちがつながりを持ち、コミュニティの中心となることをめざします。また、維持管理コストの低減を図ることで、将来的にも持続可能な施設として機能していきます。
消防本部総務課
小川 剛広(たけひろ)さん
市民の皆さんが、消防職員の活動に触れる機会はなかなかないと思います。新消防庁舎は地区市民センターやまちづくり拠点施設、郵便局など皆さんにとって身近な機能を含む複合施設となっていますので、消防を身近に感じてもらえたらうれしいです。消防車の見学もできますし、内覧会も実施しますので、ぜひ新消防庁舎にお越しください。内覧会の詳細は、本紙p.22をご覧ください。