- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県鳥羽市
- 広報紙名 : 広報とば 令和7年7月1日号
■国際交流員カゾ・ポーリンがみつけた Fantastique(ファンタスティーク) TOBA Vol.12
令和3年10月から鳥羽市の国際交流員として活動しているカゾ・ポーリンさんは、令和7年7月31日をもって任期を終えます。国際交流員としてのこれまでの活動、そして、これから予定している鳥羽とフランスをつなぐための取り組みをご紹介します。
▽鳥羽市国際交流員 カゾ・ポーリン
◎みなさん、ありがとうございました!
私が鳥羽市の国際交流員になってから、あっという間に4年が過ぎました。この4年間でたくさんの鳥羽市の人や地域に触れ、いろいろな経験をさせていただきました。みなさんへの感謝の気持ちでいっぱいです。
▽交流のための土台作り
まず鳥羽市とフランスの結びつきを強めるために、何から始めようか考えました。私は、「鳥羽の存在を知ってもらうため、さまざまな団体とのつながりを作る必要がある。」と思い、多くの団体とコンタクトを取りました。そこで鳥羽を知ってもらい、その結果、公人から研究者、職人、旅行代理店まで、多くの団体が鳥羽を訪れました。
▽日本とフランスの文化交流
私が国際交流員として観光商工課に配属されたとき、職員のみなさんがフランス語で挨拶をしてくれて、とても感動しました。これは日本の他のところではなかったことです!私も共に働く鳥羽の仲間にフランス文化に親しんでもらいたいと考えました。そこで私は、毎朝朝礼で数分間のフランス語講座を開いたり、木曜日のランチタイムにフランス流のコーヒーブレイクをしたり、こうしてお互いの文化に親しむことができました。
▽フランスでの観光PR
鳥羽市の国際交流員として観光PRを行うため、何度かフランス出張に行きました。この出張は帰国を喜ぶ間もないほど大変な仕事です。ただイベントをこなすだけでなく、相手と長期的に深い関係を続けるために、短時間でいかに関係性を築き上げるかが重要になってきます。それが将来、確実に鳥羽市へ良い影響を与えるのです。「頑張るぞ!」Allons-y!
▽海女文化を伝える
フランス人は日本文化をとても尊敬しています。その中で海女文化に特別な関心を持っています。私は、来年4月にフランスの海洋フェスティバル「Escale à Sète」に参加し、海女文化の素晴らしさや海女さんが直面している課題の複雑さを伝えます。鳥羽の伝統的な海女文化を広く知ってもらいたいです。
▽鳥羽のインバウンド
私はこれからも、過去に繋がりを築いた団体を通じて鳥羽市のプロモーションを続けます。そして、そのネットワークからより多くの観光関係機関やフランス人観光客に鳥羽市をアピールしていきたいと思います。
▽研究機関との教育交流
今年、私の国際交流員としての活動の集大成と言えるものが開催されます。それは研究機関との連携を深めてきた結果、日本とフランスとの重要な会議である「日仏海洋学会シンポジウム」の開催地が鳥羽市に決定したことです。5日間で約100人の海洋学研究者が鳥羽市を訪れる予定です。鳥羽のかたたちが行っている環境保護の取り組みを、もっと国際的に知ってもらえることとなるシンポジウムです。そして、私は密かに、鳥羽市が世界の海藻愛好家たちにとっての日本の中心地になるように願っています。
▽鳥羽の人の温かさも
鳥羽市での滞在は、もちろんプライベートでも楽しいことがたくさんありました。伊勢ハーフマラソンを走ったり、鳥羽市に来てから新しく始めたロードバイクとフットサルを友達と一緒に楽しんだりしました。また、かどやでの吊し飾り授業や海の博物館のワークショップにも参加しました。当初の活動予定は2年だったにもかかわらず、4年も在籍したのは、鳥羽の人の温かさや素敵な環境に支えられたからです。
▽縁があって
私はここで得た経験を生かし、フランスで「ゆかりコンサルティング」という会社を立ち上げて、フランスから鳥羽市のPRを続けたいと思います。「ゆかり」と言う名前を選んだのは、ここで築いた特別な「縁」を大切にしたいと思ったからです。この特別な縁のある鳥羽のみなさんには「さようなら」ではなく、「今後ともよろしくお願いします」という言葉を残します。
▽今後ともよろしくお願いします!
8月に新しい国際交流員とバトンタッチしますが、私はこれからもフランスで鳥羽をPRし続けます!
問合せ:観光商工課
【電話】25-1157