健康 上野総合市民病院だより

■緩和ケアの取り組み
緩和ケアとは、がん患者さんなどの苦しみを和らげ、“その人らしい”生活ができるように支援するための医療やケアのことです。
当院では、2週間に一度、緩和ケア認定医と緩和ケア認定看護師が協力してがん患者さんを対象とした外来診療を行っています。患者さんの体調チェックに加え、患者さんやご家族の価値観や意向を確認しながら、療養環境の相談なども行っています。
また、緩和ケアは患者さんだけでなく、ご家族も対象となります。そのため、一緒に来院されたご家族の気がかりな点や不安なども確認しながら、安心して療養ができることを心がけています。
最近は、「人生会議」(ACP…アドバンス・ケア・プランニング)という言葉を耳にすることが多くなったかと思います。人生会議とは、もしものときに備えて、将来どのように生活をして、どのような医療や介護を受けたいのか、ご自身の考えをご家族や大切な人、医療・ケアチームと話し合い、共有することです。
前もって自身の考えや思いを周囲に伝えておくことで、最後まで自分らしく過ごすことができます。機会があれば大切な人と話し合いの機会を設けてみてはいかがでしょうか。
症状緩和など、お困りのことがありましたら当院緩和ケア外来にご相談ください。

(緩和ケア認定看護師 中島 有希)