くらし すべての人を大切にするまちに

■スポーツを通して、人権について楽しく深く学びましょう!
昨年は、パリ2024オリンピック・パラリンピックが開催され、滋賀県に関わりのある選手も出場し、活躍しました。今年は、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025(第79回国民スポーツ大会・第24回全国障害者スポーツ大会)が滋賀県で開催されます。
スポーツは世界共通の人類の文化であり、生涯にわたり、健康で文化的な生活を営む上で欠かすことのできないものです。体を鍛えるとともに、ストレス発散や心の成長にもつながり、心身を向上させます。そして、スポーツを通して仲間や相手と交流することにより、お互いに理解を深めることができます。しかし、豊かな人間関係を築くはずのスポーツでも、次のような問題が起こることがあります。

・ハラスメント行為
指導者の立場を利用して、選手に高圧的な態度や言動をとったり、性的な嫌がらせを行ったりする。
・障害者差別
障害があることを理由に、スポーツへの参加を断る。
・ヘイトスピーチ
試合相手のチームや選手に対する差別的言動を行う。
・人種や性別による差別
肌の色や性別などを理由に、競技やチーム内などで不当な扱いを受ける。

このような問題があったら、誰もが楽しんでスポーツをすることが難しいのではないでしょうか。

◇スポーツで大切なこと
スポーツで大切なことは、ルールの範囲内でお互いを尊重し合い、自分の力を最大限に発揮することです。みんなが楽しめる環境も大切です。
近年では、競い合うスポーツと併せて、楽しさを重視したスポーツも注目されています。ルールを変えていくことで、誰もが楽しめるスポーツになります。以前からあったスポーツをもとに「年齢や性別によって不利にならないように」「運動量が適度で」「ルールを易しく」といった考え方で新しく作られたスポーツを、総称して「ニュースポーツ」といいます。障害の有無や体力などに関係なく、子どもから高齢者まで楽しむことができます。

《ニュースポーツの一例》
・ボッチャ
赤と青のボール(各6球)を投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、ジャックボールと呼ばれる白いボールに、いかに近づけるかを競います。

・カローリング
カナダや北欧の国々で親しまれている、氷上のスポーツ「カーリング」からヒントを得て誕生した、屋内スポーツです。底に3つの車輪がついたローラーを、ポイントゾーンに向け、相手チームと交互に転がし、得点を競います。

・キンボール
1チーム4人の3チームで、直径122cmのアドバルーンのようなボールを床に落とさないように、チームで協力して得点を競うスポーツです。参加者の身体条件や年齢などを考慮して、コートサイズを決めることができます。

◇全ての人がスポーツを楽しめる社会に!
子どもや高齢者、障害者など、全ての人がスポーツを楽しむためには、年齢や障害の種類・程度に応じた配慮、仲間や相手を思いやる心、チームワークの大切さ、フェアプレーの精神と人権を尊重する気持ちが必要です。
ルールを守り、お互いを尊重するということは、スポーツだけでなく、全ての人が幸せに生きる社会の実現に繋がるのではないでしょうか。
パリ2024オリンピック・パラリンピック、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025をきっかけに、一人一人がさまざまな個性を持ったかけがえのない存在として、生きがいを持って暮らせる社会になるよう、違いを認め合う心を育てていきたいものです。

問合せ:人権センター(大路二、キラリエ草津3階)
【電話】563-1177
【FAX】563-7070