くらし 「発達支援センター通信」

■新しい環境に慣れるまでに 家族ができること
5月になりました。4月から新しい環境に身を置かれた人は、そろそろ慣れてきたころでしょうか?それとも、まだまだですか?この「新しい環境に慣れる」ということは、とても個人差が大きいです。新しいことにワクワクし、いろいろなことに挑戦している人もいるでしょう。その一方で、新しい場所で大丈夫かなと不安が高まり、前の方がよかったのに、といつまでも前のことを思い出している人もいるでしょう。
発達障がいの人の中には、環境の変化が苦手で、慣れるのにとても時間がかかる人がいます。
先の見通しを持つことが難しく、次に何が起こるのか、どのようになっていくのか、想像がつかずに不安になりやすいです。
感覚が敏感で、新しい場所で、聞こえてくる音やにおいのちがいを感じて、慣れにくいことがあります。特に目から多くの情報を得ている人にとって、見える景色が変わることは大きな変化で、戸惑いは大きくなります。

このように新しい環境に入りなかなか慣れないときに、家族や周囲の人は、どのように支えるとよいのでしょうか。
1つには、『一緒にシミュレーションする』という方法があります。どんなことが起こりそうか、本人にわかる方法で伝えておくことで、心の準備ができます。行く場所の写真を見ながら一緒にシミュレーションすることで、イメージできることもあります。
次に、『家ではいつものように過ごす』ことも大切です。外では、新しいことがいっぱいで、疲れて帰ってくるかもしれません。いつもと同じように家族が待っていることでリラックスできることもあるでしょう。食事や睡眠など、いつもと同じリズムで生活することで、気持ちが落ち着くかもしれません。
新しい環境に慣れるのには時間がかかりますが、少しずつ受け入れ、いずれは落ち着いていきます。あまり心配しすぎず「ゆっくりでいいよ」と話を聞き、見守っていけるといいですね。

問合せ:発達支援センター
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