- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県東近江市
- 広報紙名 : 広報ひがしおうみ 令和8年1月号
■文化芸術によるまちづくり
市長
文化芸術は次の時代に必要不可欠な要素だという思いで特に力を入れて取り組んできました。本市は中路融人先生あるいは小嶋太郎さんといったすばらしい芸術家を輩出した地域であり、毎年開催している芸術文化祭では、とてもレベルが高い作品が集まっています。また、長年にわたって美を追求されてきた小嶋さんが主催された東近江の芸術を愛する会による美術展「追求の先に…美を拓くものたち展」ではジャンルを問わず芸術作品を集めて展示してこられました。
人口減少社会においてまちづくりに必要な要素は、クオリティの高さです。量から質へという転換を図っていきたいと思います。「質」は人の心を豊かにします。そして、豊かさを感じるためには「文化芸術」が必要だと考えます。
幸い東近江市には文化芸術を育む土台が既に出来上がっています。この土台をいかし、市民一人一人が自己を磨き上げ、人生の満足感を得る手段となるよう、文化芸術の振興をより一層図る必要があります。
市民の皆さんに日本でも有数のクオリティの高いまちだと感じてもらい、その結果、「東近江市に住みたい、ここで人生を過ごしたい」と感じてくれる人々がさらに増えるようなまちづくりを目標にしていきます。
小嶋
私は平成16年に「東近江の芸術を愛する会」を設立し、約10人の仲間と共に東近江市の文化芸術の振興のために活動しています。市の温かいご支援のもと、西堀榮三郎記念探検の殿堂で平成25年から10年間、美術展を開催させていただきました。開催のたび「本当に良い作品ばかりだ」と、多くの人に喜んでもらえました。また、市内の皆さんが芸術に親しみ、しっかりと作品を見て、回を重ねるごとにさまざまな意見や感想をいただけるようになり、うれしく思っています。この変化こそが私たちが活動を続けてきた一番の成果です。今後も地域に根差した中から生まれてくる芸術に対し、新しい価値を生み出し、どんな可能性にも目を向けていこうと考えています。
市長
今は本物とコピーの見分けがつかない時代になってしまいました。しかし、本物には本物の価値があり東近江市には本物があるというところをしっかりと市民の皆さんに認識してもらいたいと思います。そして、芸術に触れたり鑑賞したりする機会を作ることが行政の仕事だと思っています。小嶋さんのようなすばらしい人が身近にいて、本物がいつでも見られる環境があります。その本物に触れる機会を作る、そして来ていただくということが文化芸術の振興の上ではとても大事な要素だと思っています。舞台芸術も音楽も同じことで、市でもシティホールコンサートを開催し、滋賀学園高等学校のジャズオーケストラ部や滋賀県警察音楽隊などの演奏を生で聞いてもらう機会を作っています。これからも生の文化芸術に触れていただく機会を多く作っていきたいと考えています。
■次世代に期待すること
小嶋
今の若い世代に期待したいのは、「既存の芸術の枠組みやこれまでの慣習にとらわれてはならない」ということです。時代は常に動いています。現代は、人々の暮らしの変化、そして技術の進化が非常に速く感じます。次世代には、この変化を恐れることなく、積極的に新しい分野に目を向け、芸術と暮らしを融合させるような大胆な発想を持ってほしいと願っています。例えば、単なる「アート」として鑑賞されることにとどまらず、装飾や建築、環境デザインといった領域、つまり街の景観や人々の生活空間そのものを芸術の力で彩り、豊かにしていってもらいたいと思います。
伝統を守るとは、立ち止まることではなく、その核となる精神を携えて未来に向かって前進することです。私自身、この東近江市で文化芸術という分野を通じてたくさんの人をつなぐ「架け橋」となって良いまちを作りたいという思いを持っています。
今年に開催を予定している展覧会で布引焼という未完成の作品を完成させ、芸術家としての集大成を皆さんに見ていただき、挑戦することへの勇気や励みにしてもらいたいです。そして次の世代がこの東近江市で、大胆で自由な発想を持って世界を驚かせるような新しい文化を創造してくれることを心から楽しみにしています。
市長
文化芸術というのは歴史的に蓄積されたものが現象として目の前に出てきたものであり、これは形を変えることはありません。どんな芸術もこのつながっている線に乗った応用だと思います。何よりも歴史文化は莫大なお金をかけても作れない、買えないものです。自分の住んでいる地域にはこういう歴史がある、こういう芸術がある、そして文化もある、その中で我々は日常の営みをしているというところは変わりません。次の世代には歴史文化そして、芸術をさらに磨き上げ、これまで築きあげてきたものを発展させ、次につないでいってもらいたいと思います。
■市民の皆さんへ
市長
新しい年を迎え、今年は穏やかな年になることを祈っています。
私の役割は、東近江市を本当にすばらしいまちにすることです。まちは市民の皆さんのご理解とご協力のもとに発展していくものです。今年も精一杯頑張りますので引き続き皆さんのご支援をよろしくお願い申し上げますとともに、皆さんにとってすばらしい年になりますようご祈念申し上げます。
■新春対談の様子は、東近江スマイルネットで放送します。(15分番組)
1月1日(祝) 午前8時、正午、午後6時
1月2日(金) 午前8時、正午、午後6時
1月3日(土) 午前8時、正午、午後6時
※詳しくは東近江スマイルネットの番組表をご覧ください。
