くらし 青雲之志 ~町長コラム~

◆町村合併70周年
日野町長 堀江和博
今年は昭和100年、戦後80年の節目とともに、日野町にとっては「町村合併70周年」という記念すべき年でもあります。昭和30年3月16日に、旧1町6村(日野町・東桜谷村・西桜谷村・西大路村・鎌掛村・南比都佐村・北比都佐村)が合併し、現在の日野町が誕生しました。今日の日野町があるのも、幾多の困難を乗り越え、町のために尽力いただいた先人・諸先輩の皆様のおかげです。
この機会に改めて当時の資料を確認しました。「広報ひの」第1号(昭和30年8月発行)には、当時の厳しい財政事情のほか、国民健康保険、農業、学校教育、住民登録などの戸籍や税に関する事項が掲載されていました。県下最大規模の町として成立したものの、旧町村間それぞれ異なった制度や仕組みの統合などの苦労が、当時の資料からも汲(く)み取ることができました。
また「広報ひの」第15号(昭和33年4月発行)には、「町民憲章の制定」が取り上げられていました。町民憲章は合併3周年を記念し制定され、当時の若村(わかむら)町長が発案し、文案は町民から広く募集され、町民が大事にすべき5つの指標が示されました。(1)「健康を増進し、体位の向上につとめましょう」、(2)「教養を高め、文化の発展につとめましょう」、(3)「生業に励み、豊かな生活を営みましょう」、(4)「よい伝統を守り、進取の気象を養いましょう」、(5)「平和を愛し、住みよい町をつくりましょう」です。
私はこの町民憲章に「日野町らしさ」が表れていると感じ、永く大事にしていくべきと考えています。3月9日(日)には、わたむきホール虹を会場に「町村合併70周年記念式典」を開催いたします。その際にも町民憲章を再度啓発し、町民の皆様とともにその意義を確認したく存じます。日野町100周年を見据え、時代の変化に対応した町づくりを進め、町民憲章にある町の姿が、これからも続くよう一層努力してまいります。