子育て 中学生×給食×舞鶴の魅力 ふるさとを「見て」「学び」「味わう」(1)

小・中学校で実施している「総合的な学習の時間」では、生徒が探究的な活動を通して、興味関心に応じた課題を見つけ、自らが考え、解決する能力を育成するほか、地域や社会と関わりながら多様な視点を養うため、主体的・協働的な学びを進めています。
今回、白糸中学校1年生140人はこの授業で、昨年9月から舞鶴の佐波賀だいこんや茶、米などの農産物やイワシやブリなどの海産物を生かした給食の新たな献立の開発に挑戦してきました。この取り組みを通して、生徒たちは地元の食材の素晴らしさを再認識するとともに、生産者の思いや地産地消の意義、栄養バランスの大切さ、食品ロス削減の重要性などを学びました。
生徒たちの創造力と、給食に携わる人への感謝が詰まった献立が出来上がるまでを紹介します。

■栄養士による食育授業
昨年9月に市の栄養士が同校を訪れ、給食ができるまでの工程などを、一つ一つ丁寧に説明しました。
また、給食には炭水化物やたんぱく質、ビタミン、カルシウムなど、成長に必要な栄養素がバランスよく含まれていることを説明し、献立を作るときには、偏りがないように注意していることを伝えました。さらにひと口でも多く、しっかり食べることで自身の健康につながること、また食べ物の命や給食に関わる全ての人への感謝の気持ちを持つことも伝えました。

■フィールドワーク
舞鶴市の特産物について学習するため、「佐波賀だいこん、レモン、シイタケの生産者のもとを訪れるグループ」「京都府漁業協同組合の競り市場と水産加工場を見学するグループ」「米、茶の生産者のもとを訪れるグループ」に分かれ、10月に生産地を訪問しました。
生産者からおいしい食材を作るために心掛けていることやお勧めの調理方法を聞き、熱い思いやこだわりに触れました。また、直接生産工程を見たことで、普段口にしているものには、食に携わる人々の品質管理や安全安心への取り組み、産地を守っていく思いが込められていることを学び、食材への理解を深めることができました。

■グループワーク
栄養士の授業や生産地訪問を終えた生徒は、班ごとにアイデアを出し合い、献立を考案しました。献立を考える上で、食材の栄養について調べたり、調理方法を検討したりと、熱心に学習に取り組みました。
12月には、クラス内で「給食プレゼン」を開催。班ごとに「みんなが食べやすい給食」「生産者の願いを表現した給食」「食品ロスのない環境にやさしい給食」「体も心も温まる給食」「昼から眠くならない給食」「部活動を頑張れる元気になる給食」など、工夫を凝らした献立を発表しました。

■給食で取り入れる献立を発表
生徒たちが考えた献立は、全部で24点。その全てを栄養士にプレゼンし、その中から、栄養価や価格面などを考慮し「イワシやブリ、サワラなどの海産物」のほか「佐波賀だいこんや茶、シイタケ、レモンなどの農産物」を使った献立が採用されました。すでに2月から、市内全ての中学校の給食に登場しており、3月まで提供されます。

■自宅で試してみて!
採用された献立のほか、生徒が考案した全てのレシピを市ホームページで公開しています。ぜひ、家庭で調理する際の参考にしてください。右コードからアクセス可。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。

■中学生考案の給食を紹介!(2月3日の献立)
~この献立のアピールポイント~
※舞鶴の産品を使用しているものには画像あり
※詳細は本紙またはPDF版をご覧下さい。

◇佐波賀だいこんの根のみそ汁
煮崩れしない佐波賀だいこんの甘味と栄養を生かしたみそ汁で、みんなに体を温めてほしい。

◇佐波賀だいこんの葉のベーコン炒め
佐波賀だいこんは葉も栄養たっぷり。食品ロス削減にもつながる。

◇ひじきと大豆の煮物
ひじきや大豆に含まれるカリウムやマグネシウム、タンパク質などで栄養バランスを整える。

◇イワシのかば焼き
舞鶴の旬の魚をかば焼きで味わう。ビタミンやカルシウムがたっぷり。甘辛い味付けでごはんが進む。

◇舞鶴抹茶きなこ団子
香り豊かな抹茶の団子。デザートにぴったり。

◇ごはん
舞鶴産コシヒカリを100パーセント使用。冷めてもパサパサになりにくく、おいしさが持続する。

担当:学校教育課、農林課、水産課